ダービーシリーズ2017も、いよいよ折り返し地点。第5弾は、6月11日(日)水沢競馬場で行われる、第37回「岩手ダービーダイヤモンドカップ」。レースの傾向としては、とにかく人気通りに決まりやすいということで、過去10年の1番人気馬の成績を見てみると【7-2-1-0】と圧倒的。穴党ファンにとっては厳しい一戦と言えそうです。
しかし、今年は少し風向きが違います。その大きな要因が、ベンテンコゾウ不在という点でしょう。人気の中心は、トライアルのやまびこ賞を勝ったキングジャガー、2着サンエイリシャールに集まりそうですが、両者の対戦成績は1勝1敗の五分。ともに抜けた力とまでは言えませんから、どちらが1番人気になろうとも、「頼りない」面は否めません。
そこで、今年はこの鉄板の傾向を敢えて無視して、狙いは”ハドソンホーネット”。船橋・山田信大厩舎からデビューし、強靭な先行力を武器にここまで7戦3勝。一貫してレベルの高い南関東で力をつけてきました。前走の「びわ特別3歳一」が3馬身快勝ですから、南関東でも十分通用しますが、ここはダービーを狙っての移籍。全馬初めてとなる距離2000も、追ってしぶといこの馬には如何にも合う印象です。
管理する千葉幸喜調教師は、これまで岩手ダービーに4頭の管理馬を出走させ、【3-1-0-0】。先日の東海ダービーをドリームズラインで制した川西毅調教師のダービー4勝も驚異的ですが、こちらも負けず劣らず。勝ち方を知る強みといったところでしょうか。
今年は”2頭のダービー馬”が誕生する、岩手競馬。ベンテンコゾウと共に牽引していく馬の誕生に期待しましょう。