今週末25日(日)は2017年上半期のグランプリレース、第58回宝塚記念がいよいよ開催されます!今年の宝塚記念は何と言ってもサブちゃんこと北島三郎オーナーの愛馬であるキタサンブラックが最大の目玉でしょう。
今年からG1に昇格した大阪杯を優勝し、続く天皇賞春ではディープインパクトが持つレコードを破り優勝し、見事G1・2連勝を達成。そして宝塚記念のファン投票ではウオッカ以来となる10万票を超える指示を集め、2位のサトノダイヤモンドに2万票以上の差をつける圧倒的な1番人気に推されました。まさに今をときめく競馬界のアイドルホースと言っていいでしょう。
さらに、競馬界の顔とも言っていい武豊騎手がコンビを組んでいるというのだから人気にならないわけがありません。今春最後のG1ですし、キタサンブラックのG1・3連勝がかかっているということでかなり注目度は高い一戦だと思います。馬券的にもキタサンブラック絡みの馬券がかなり売れるのではないでしょうか?
なぜ嫌うのか?一定数いる“アンチ”キタサンブラック&“アンチ”武豊!
さて、そんな圧倒的人気を誇るキタサンブラックと武豊コンビですが、全ての競馬ファンに指示されているというわけではありません。「世の中には絶対自分を嫌う人が一定数いて、自分を嫌わない人も一定数いる」という言葉をどこかで耳にしたことがありますが、これは筆者の人生に置き換えてみても、なるほど確かに・・・と納得するところがあります。世の中うまくバランスが取れているのですね。
キタサンブラックと武豊のコンビに関してももちろん一定数嫌っている人たちがいるのは間違いないでしょう。これだけ人気があって信頼度の高い一頭でも、嫌うファンはいるのです。では、彼らはなぜ嫌うのか?
キタサンブラックの競馬スタイルから考察していきたいと思います。まず、この馬の特徴としてミスをしない競馬が得意ということがあります。鞍上の武豊騎手についてもやはり似たようなところがあり、元騎手の岡部幸雄氏も自署の『勝負勘』で「武騎手の最大の武器はミスをしないこと」と記していたように、本当にミスが少ない騎手で、まさに人馬ともにミス無しのコンビなのです。
負けない競馬&総合力の高さで勝つことを得意とするコンビなので、大外から一気に鋭い脚で差し切ってゴール!といったような派手な勝ち方をするわけではありません。派手さを期待するファンにとってはいくら強くても「何だか物足りない・・・」感じるかもしれませんね。
筆者もどちらかと言うと派手な強さを持った馬を好んで応援する傾向にあるのですが、2013年と2014年の宝塚記念を連覇したゴールドシップが好きで、とくに力を入れて応援しておりました。この馬はとにかく個性が強く、レースっぷりも派手さがありました。性格もキタサンブラックとは真反対で、吠えるは、人の言うことを聞かないは、挙句の果てに1.9倍の1番人気に推された2015年の宝塚記念ではゲート内で立ち上がり大幅に出遅れ、ゴールドシップ絡みの馬券約121億円をパァにするといった暴挙を働くしまつです。
そんな事件を起こしたゴールドシップですが、それでもその強烈な個性に惹かれるファンは多くおりましたし、ラストランの有馬記念では1番人気に推され、結果は8着に敗れるもその後の引退式には4万人近くのファンが会場に残り引退を見送りました。
よく「できの悪い子ほど可愛い」と言いますが、これはゴールドシップにも当てはまることかもしれません。G1・6勝という実績の馬ができが悪いと言うのはオカシイかもしれませんが、会社でもよくミスをしたり、いつもなにかしらの失敗をやらかすような人が、なぜか上司からは可愛がられ、同僚にも人気があったりするケースってありますよね。
キタサンブラックはこの逆で、気性も穏やかで自在性もあり、鞍上の武豊騎手の指示にも素直に従うコントロールのしやすい馬です。ミスが少なくどんな仕事でもソツがなく、何かをやらせても出来てしまうような優等生タイプというイメージがあります。もちろんこのタイプも人気があるでしょうし、一定数の人に好まれるでしょう。
しかし、自分よりできる人には嫉妬する人も多いですし、このタイプを嫌う人も一定数いることでしょう。「嫉妬心」はアンチを生む大きな原動力になっていると思いますが、北島三郎オーナーという恵まれた大御所のもとで管理されているアイドルホースに、競馬一家に生まれたエリートの武豊騎手が鞍上ならアンチが生まれるのは必然なことであるように感じます。
馬券を当てたいのなら、今回はさすがに買わざるをえない!
キタサンブラックが出走するレースでも、どこかで「負けてほしい」という思いがあるから馬券を買わなかったり、評価を下げた馬券の買い方をしたりするなどしている方も多いと思います。これも嫉妬心から来るものだと思いますが、これが原因で馬券を当てることができていない人も多いのではないでしょうか?
しかし、やはり馬券は的中させてなんぼですから、好き嫌いを抜きにして実力を認めた上で馬券を組むのがベストです。もちろん応援したい馬を買うことについては全く問題ありませんが、今回ばかりはキタサンブラックの存在は無視できません。
今回はメンバーを考えても逆張りするのは少し無理がありそうで、しても裏の馬単で買うくらいのレベルであると感じます。競馬はなにがあるかわかりませんが、起こる可能性が低い方ばかり賭けていては当たるものも当たりませんので、ここは今一度よく考えて馬券を組んでみてはいかがでしょうか?