10月31日に京都競馬・芝1400mで開催されたスワンステークス(G2)で、ローブティサージュに騎乗していた福永祐一騎手(38)が落馬し、負傷した。
福永騎手が落馬したのは最期の直線で、中団を追走していたローブティサージュが直線で馬群を抜けだそうとしたところで前のテイエムタイホーに触れてバランスを崩し落馬した。その後病院へ搬送された福永騎手は右肩鎖関節脱臼、右鎖骨剥離骨折と診断され、翌日の天皇賞・秋に騎乗予定であったカレンミロティックなど11月1日の騎乗を断念した。意識はハッキリとしているものの、怪我の具合によっては手術を受けることとなり、そうなれば年内復帰は厳しそうだ。長期の離脱になる可能性も示唆している。
福永騎手を乗せていたローブティサージュは転んだ際に打撲をしたようだが、骨には異常は見られず幸いにも命に別状はないようだ。
ローブティサージュと言えば、約1年前の'14年11月に京阪杯に出走した際にゲート入りを嫌がり、JRAの係員により不必要にムチを振るわれてしばらくレースに復帰できずにいたという一件をご存知の方も多いだろう。発走委員のムチが適切だったのか、中継を見た視聴者から疑問の声が上がったほか、馬主の「シルクレーシング」(東京都港区)も会報誌で「不必要と思われるムチの使用により精神的なダメージを受けたと言わざるを得ない」との異例の見解を出すなど波紋を呼んだことがあった。今年の3月に阪急杯(G3、3着)でようやく復帰し、勝ち星は挙げれずとも順調にレースをこなしていった。今回は順調に復帰を果たしてムチの一件から1年が経とうとしていた矢先の落馬事故であったため、馬の精神的なダメージを心配するファンも少なく無いだろう。ローブティサージュの今後のレースや詳しい容態に関する情報は未だ発表されていないが、まずは何より人馬ともに命に別状がなく無事であったことが不幸中の幸いである。