早いもので、今週から北海道シリーズは舞台を函館から札幌へ移しての開催。あっという間に夏が過ぎてしまいそうですが、秋を見据えた実力馬もいよいよ本格始動。目が離せません。
札幌競馬のメインは、第65回クイーンS(GⅢ)。過去にはGI馬レッドリヴェールなどの参戦もありましたが、基本的にはGⅡ~GⅢクラスの馬が揃う一戦。しかし今年は、ヴィクトリアマイルの勝ち馬アドマイヤリードに、NHKマイルC馬アエロリットと、いきなりGI馬が2頭も参戦。GⅢとは思えないほどの豪華メンバーとなりました。
力量的にはこの2頭がもちろん一枚上ですが、2頭とも札幌コースは初めて。死角がないわけではありません。そこで狙ってみたいのが、トーセンビクトリー(牝5 栗東・角居厩舎)。
言わずと知れた「小回り一族」で、自身もコーナー4つの内回りコースで3勝をマーク。坂の有無こそあれども、小回り右芝1800という形態は、3走前快勝の中山牝馬Sと同じです。札幌コースは新馬戦3着の1回だけですが、母トゥザヴィクトリーは2000年のこのレースの勝ち馬。血統的後押しがあれば、母娘制覇があっても不思議ではありません。
ちなみに、血統面の後押しと言えばもう一つ。向正面から3~4コーナーへ掛けて上がり勾配が続く函館コースとは違い、札幌コースは起伏がない「ほぼ平坦」コース。同じ洋芝とはいえ、函館ほどパワーは要求されず(今年は異常な高速馬場でしたが・・・)、瞬発力型のサンデー、ディープ系に出番が回ってきます。
現にクイーンSの過去10年の勝ち馬を見てみると、08年1着ヤマニンメルベイユ、10年1着アプリコットフィズ、11年1着アヴェンチュラ、15年1着メイショウスザンナは、いずれも母父がサンデーサイレンス。08年2着レジネッタ、10年2着プロヴィナージュ、13年2着スピードリッパー、14年2着アロマティコも母父がサンデーサイレンスでした。
今年の該当馬は、トーセンビクトリーとマキシマムドパリの2頭だけ。(ハッピーユニバンスは水曜時点では自己条件)本命はトーセンビクトリーですが、マキシマムドパリも押さえなくていけませんね。