小倉記念を予想する上に置いて、切っても切れない関係性を持つのが「グレイソヴリン系」。一昔前までは、フォルティノ→シービークロス→タマモクロスの系譜が、日本におけるグレイソヴリン系の代表でしたが、現在はトニービン→ジャングルポケットのラインが代表格。そしてこの小倉記念では、とにかくトニービンの血を持つ馬を押さえておけばOKという流れになっているのです。
過去10年で母父にトニービンを持つ馬は、09年ダンスアジョイ、14年サトノノブレス、16年クランモンタナと3頭も勝っていますし、07年サンレイジャスパーは父がトニービン直仔のミスズシャルダン。少し遠くなるとはいえ、13年1着メイショウナルト、2着ラブリーデイも3代前にトニービンの名前を確認することができます。
今年の該当馬はフェルメッツァとクランモンタナの2頭。「終わってみれば今年も・・・」なんてこともありそうですが、そう簡単に決まらないのが競馬。今年は少し違う観点から攻めてみたいと思っていると、ある点に気がつきました。
もしかして、ハービンジャー産駒もいいのでは?
ハービンジャー産駒は小倉記念【0.2.0.0】と、連対率100%。とは言え、これは2年連続2着のベルーフによるものですから、データとしての信憑性は今一つと言わざるを得ません。しかし、ベルーフの過去2年の前走成績を見てみると、15年2着は皐月賞12着から。そして16年2着も新潟大賞典9着からの一変でしたから、このコースがとにかく合うという可能性も十分です。
今年で3年連続の出走となるベルーフ。前走のエプソムC11着は、ある意味、大駆けのフラグとも思えます。やはり無視はできない存在でしょう。そして、今年はもう1頭ハービンジャー産駒が出走します。それが、サンマルティン(セン5 美浦・国枝厩舎)。
母に重賞勝ち馬ディアデラノビアを持つ良血馬で、新馬快勝直後に鞍上のエスポジート騎手が、「ダービーで乗りたい」と評した逸材。その後は紆余曲折ありましたが、4歳春に去勢手術を施すとその後は6戦4勝の快進撃。一気にオープンまで登りつめてきました。
全5勝中4勝が外回りコースですが、小回りも福島芝2000快勝から問題はないはず。今年はグレイソヴリン系ではなく、ハービンジャー産駒2頭に注目ですよ。