【加付式“連番の法則”】宝塚記念など先週の回顧・検証

2022年の前半戦最終週を迎えた先週、上半期を締めくくる「第63回 宝塚記念(GⅠ)」が行われた。

今春の重賞戦線は常に「大混戦」な単勝支持率で行われたことが特徴的であったが、前半戦最後の宝塚記念でもそこは変わらずの「混戦グランプリ」となった。単勝3.3倍のエフフォーリアを筆頭に10倍台までに7頭、前走で阪神のGⅠを制してきたポタジェですら8番人気(22.9倍)という混戦を極めた。

制したのは2番人気タイトルホルダー(横山和生騎手)で、GⅠ3勝目。2着に2馬身差をつけてのレコードタイムと阪神戦3戦3勝(すべてGⅠ)という圧巻の強さで、秋の「仏GⅠ・凱旋門賞」挑戦への弾みとなった。血統面やこれまで挑戦してきた日本馬とはひと味違う脚質から、期待がいよいよ高まったと言える。

なお、2着には5番人気ヒシイグアス、3着に4番人気デアリングタクトが入り連番の法則「一組連番」決着。1番人気に推されたエフフォーリアは2戦連続の掲示板外、6着に終わった。

では先週の結果を振り返ろう。全結果は下表のとおり。

6月25日
-東京阪神函館合計出現率(%)
ALL連番2(2)1(1)2(1)513.9
一組連番3(1)4(2)7(2)1438.9
同番01125.6
合計5610--
出現率(%)41.750.083.3--
6月26日
-東京阪神函館合計出現率(%)
ALL連番00000.0
一組連番5(2)49(1)1850.0
同番022411.1
合計5611--
出現率(%)41.750.091.7--
  • ※「同番」「一組連番」、同時に成立(13番→2番→3番 等)は「同番」としてカウント
  • ※( )内は同枠2頭が入った回数

上半期ラスト週も、東京・阪神・函館の3場開催・計72レース。内訳は、「一組連番」が計32レース、「ALL連番」が計5レース、「同番」が計6レース。さすがに「法則祭り」3週連続とはいかず、ほぼ通常モードで終わった。全体的には通常モードといえる数字であったが、開催日や開催場での偏りの目立つ週であった。「83.3~91.7%」と2日間とも好調ぶりを示した「函館」に対して、「41.7~50.0%」に終わった「東京・阪神」、さらに日曜は全場で「ALL連番」無しといった出現傾向。ただ、配当面では「100万超1回、10万超8回」と前週同様の大型配当数を残した。メインレースは、2日間6レース中5レースと法則率こそ高かったが、「10万超・法則高額決着」は最高で9.3万と途切れ、「近17週中13週」で前半戦を終了した。

「一組連番」は、前半戦最後に「確率メイン」を取り戻した。特に高確率を示したのは「函館」で、2日間とも過半数を占め、10万超高額配当も1日1回ずつの計2回と堅調であった。一方、2日間とも半数以下に終わったのが最終週となった「東京・阪神」。それでも阪神は、土日4回ずつ計8回の出現中、各2回ずつ計4回の10万超高額(内2回は50万超)配当で「高額率50%」の超高確率を残した。中でも最高配当(87万)となった土曜8Rは、推奨軸との「同枠・一組連番」。夏競馬も軸馬との人気薄「一組連番」で回収率アップを計ろう。

「ALL連番」は、土曜は好調ぶりを残したが、冒頭の通り日曜「絶不調モード」の全場0回となった。先週は土曜のみの集中出現となったが、全5回のうち4回が「同枠2頭絡み」。中でも「東京」では、出現2回とも「同枠2頭絡み」かつ「1番人気と12番人気」「2番人気と10番人気」という「上位人気と2桁人気の同枠」からで内1回は12万の高額配当。「同枠2頭絡み率80%」と少額投資率も良かったはずの先週の「ALL連番」。夏競馬でも活用してほしい

「同番」は、不発の東京以外でほぼ通常モード。出現2場では、100万超1回に20万超1回、その他5万超2回と高額率で「同番」の真骨頂を発揮した。土曜の高額2回は、ともに「一組連番」との条件重複で、さらに「1番人気と2桁人気」が絡んでの「法則活用術」的にも真骨頂を示した。圧巻の100万超は日曜阪神の最終Rからで「6番人気と9番人気の同番」であったが、このレースは軸にあたる6番人気で単勝1桁倍の混戦レース。推奨軸からひとつ外れていたが、1桁台であれば狙えた方も多かったはず。「同番」もやはり相手の人気を見ずに抑えるのが「一発回収」の近道である。

3組計・推奨5番人気内と2桁人気 回数
東京 阪神 函館
25日(土) 2(2) 1(1) 1(1)
26日(日) 0 1 0
  • ※日曜阪神は「同番」項で触れた「単勝1桁台と9番人気」を回数としてカウント

先週の「万馬券の宝庫・最終R」は全6回中2回の「法則決着」に終わったが、その2回の配当は61万と「同番」項での100万超。まさに「一発逆転」、「一発回収」の真価を発揮した最終Rとなった。「5回に1回以上の10万超」は、法則外からも2回。最終Rは「法則」「法則外」問わずに高配当が狙える。

なお、先週で上半期を終了したので前半戦の数値を下記に示しておこう。

各組出現率(全場) 場別出現率(全組)
ALL連番 9.3% 東京・中山 64.5%
同番 10.4% 阪神・中京 63.8%
一組連番 45.0% ローカル 66.4%

全場で6割超の法則出現率、全レース中確率メインの「一組連番」が半数弱、好調「同番」「ALL連番」が約1割を占めていた。

また、重賞レースの内わけを示すと、確率メインの「一組連番」が多いのは当然だが、重賞に限れば「ALL連番」が「同番」を凌ぐ好確率を残した。

重賞(除Jump・G)・連番の法則率
ALL連番 一組連番 同番 全回数
重賞(回数) 7 26 5 63
重賞(率) 11.1% 41.3% 7.9%

夏競馬、後半戦に向けて「ひとつの傾向」として指標にしていただきたい。