期待の現れか?父母の名を冠すウオッカ産駒タニノアーバンシー

ウォッカの2013の名前がタニノアーバンシーへと決定しました。アーバンシーと言えば父シーザスターズの母Urban Seaのことでしょう。アーバンシーは牝馬にして凱旋門賞を制し自身の成績もさることながら、生涯11頭の産駒のうち4頭のGⅠウィナー、8頭のステークスウィナーを産んだ名牝中の名牝です。

もちろんその産駒の中には父であるシーザスターズをはじめ、ダービー・アイリッシュダービー・キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークスを制したガリレオなどが代表的です。

世界的名馬である父の世界的名馬である母なため、世界中にアーバンシーの血脈は受け継がれているはずですが、母系優勢社会である競走馬業界においてはウオッカの産駒とは言えアーバンシーのファミリーラインからは枝葉末端とも言えるタニノアーバンシーが名前を冠するのはそれなりに勇気のいる決断だったでしょう。

これまで3頭の産駒がいるウオッカですが、お相手はすべてシーザスターズ。

初仔のボラーレはデビュー後2戦0勝のまま疝痛のため急死、ケースバイケースは6戦し未勝利。ウオッカの産駒というだけで繁殖的な価値は産まれた瞬間からあるとはいえ、走り自体が期待されているのも事実で、走れないとなるとやはりガッカリはしてしまいます。

3頭目にして掟破りとも言えるネーミングを付けられたタニノアーバンシーの仕上がりは兄・姉と比べ順調に推移し夏の間にでもデビューが出来る見通し。

2月にフランケルの仔を産み、6月にはインヴィンシブルスピリットの仔の受胎が確認され当初の予定通り世界的名馬の仔を次々増やしていくウオッカですが、シーザスターズとの交配はあまり良くなかったので3人目で打ち止め、その後はいろんな馬の仔をという流れになったのかもしれませんがシーザスターズとの最後の仔として意地を見せてくれるか目の前に迫ったデビューを楽しみにしておきましょう。