気候も少しずつ涼しくなり、秋の季節が感じられるようになった今日この頃。競馬も今週末からは中山と阪神が開幕し、秋競馬がいよいよ開幕となります。
中山の日曜メインは「京成杯オータムハンデキャップ」が開催。レース名通り秋に行われるハンデ戦ですが、サマーマイルシリーズの最終戦でもあり、夏競馬から秋競馬へ切り替わるレースとしてはピッタリの一戦と言えるでしょう。
さて、このレースは毎年夏競馬の延長線上にある様な構図のメンバーが揃うイメージがありますが、今年は上位に休養を終えてここから始動する馬も何頭かおり、予想が面白くなりそうな好メンバーが揃いました。今回はその中でも注目度の高そうな馬を紹介させていただきたいと思います。
グランシルク
前走はサマーマイルシリーズの第1戦の中京記念で2着に入着。今年は5戦して「0-3-2-0」と馬券圏内は100%。5歳になり安定感にますます磨きがかかってきた印象がありますが、それでも重賞は未勝利のまま。重賞タイトルの1つや2つは持っていてもおかしくないレベルの馬なだけに、重賞未勝利のまま終わらせるのは非常にもったいない一頭。
中山コースは「2-3-3-2」と相性は良く、2015年の京成杯AHにも出走し4着の実績があります。今年は走れているし、斤量も56kgと軽めで重賞未勝利の恩恵が受けれます。今回も悲願の重賞初勝利へ向けて非常に良い条件で挑めるので、今度こそチャンスをものにしたいところです。
ダノンプラチナ
去年10月に行われた富士S(3着)後に蹄や深管の不安で長期休養していたダノンプラチナは、先月行われた関屋記念で約10ヶ月ぶりに復帰。最後の100mは止まってしまいましたが、5着に入着し何とか掲示板は確保。
2歳時にG1の朝日FSを勝っていることもあり、今回ハンデはトップハンデの58kgと見込まれました。京成杯AHは去年も出走しており3着の実績がありますし、ここで勝ち負けしなければ今後の雲行きも怪しくなってきます。もともと能力は高い馬で、問題は脚元のみの馬。賞金加算もしなくてはなりませんし、大きいレースへ行くならここはあっさり勝っておきたいところでしょう。
マルターズアポジー
前走はサマーマイルシリーズ第2戦の関屋記念をまんまと逃げ切って3勝目となる重賞勝利を達成。デビュー後22戦し、一度もハナを譲ったことが無い生粋の逃げ馬です。勝つか大敗か両極端なタイプの馬ですが、毎回狙ってみたくなる一頭です。
今回ハンデがトップハンデの58kgで、同競走が過去10年逃げ馬が馬券に絡んでいないという逃げ馬不振なレース「0-0-0-11」ということに加え、逃げ馬には辛い阪神の急坂が舞台ということで、条件的には乗り越えなければいけない壁が多い一戦となっております。開幕週なのは好材料なので、前が残るような展開になれば馬券に絡んでくる可能性は高そうな一頭です。
ボンセルヴィーソ
前走は春のG1・NHKマイルCに出走し3着に入着。夏は休んで秋はここから始動。今回は約4ヶ月ぶりのレースとなります。通算成績は「1-2-3-2」と優秀で、負けた2戦も新馬戦と未勝利戦1戦ずつで、重賞では馬券圏内は100%です。安定した先行力が武器で、重賞戦ではG1で3着が2回とレベルの高いところでも通用するほどの脚。
しかし、こちらもグランシルク同様に善戦はするものの、未だ重賞は未勝利のまま。ハンデは54kgと斤量面ではグランシルクよりも恩恵を受けれる点や、開幕週である点は今回この馬にとってプラスに働きそうです。古馬との対戦は今回が初となるので、どこまで通用するかというところも見どころの1つです。
ブラックスピネル
こちらも夏は休んで秋から参戦。前走は6月の安田記念で、初G1挑戦で3番手からの競馬と積極性を見せましたが、ハイペースな上に直線では両サイドに囲まれ早々に沈んでいきシンガリ負けの完敗。G1の洗礼を浴びたかたちとなりましたが、前目に付けていった効果が今回出てくれれば前走の内容も価値のある負けだったと言えるでしょう。
中山は2歳時のホープフルS(4着)で走った1回のみで、コース実績に乏しい点は不安材料の1つとなりそうです。前走の大敗で人気は落ちそうなので、メンバーレベルが落ちる今回はオッズも注意して見ておきたい一頭です。
以上、5頭の注目馬をピックアップいたしましたが、全体的にメンバーを見渡してみると、例年通り今年も関屋記念から進めてくる馬が大半で、力関係を見るならまずは関屋記念を見て考察してみるのも良いかもしれません。夏の上がり馬と休養を終えてここから始動する馬が集うことが多く、毎年比較が難しい一戦なので、波乱となることもしばしば。しっかりと各馬の状況と実力を考察して挑みたいと思います。