同レースはとにかく「1番人気」が強いレースで、過去10年でなんと連対率は100%。例年、問答無用で1番人気馬を軸にしているレースで、相手選びだけに専念するだけの数少ないレースがこのセントウルSです。

今年の1番人気の最有力はメイケイエールです。

1着か着外かのどちらかという典型的なピンかパーの馬だけに軸馬向きとは言い難い1頭ですが、まさに「ギャンブル」という感じの戦績は一競馬ファンとして手を出したくなる1頭でもあります。

この馬と言えば“気性難”のイメージが強いですが、ここ1年短距離路線で戦い、徐々にコントロールも利くようになってきており、近4戦で手綱を握る池添謙一騎手とも手が合ってきたように感じます。

とくに左回りでは比較的スムーズな競馬ができており、今年走った3戦は全て左回り。陣営もこの舞台なら折り合えると踏んでの参戦でしょう。

また、メンバーも苦戦するような相手ではありませんし、唯一のG1馬ソングラインも本番のBCマイルへ向けた叩きということで、勝負気配はそこまでという印象。叩きなのはメイケイエールも同様ですが、良い意味で勝手に走ってくれるタイプなだけに買いやすいのはこちらの方でしょう。

また、逃げ馬候補のジャングロが回避したことにより、不得意である早い流れになる懸念も軽減。走ってみるまで分からない馬ではありますが、メンバーやコース、揃った条件を考えると今回は好走してくれる可能性は高そうです。ということで本命はメイケイエールです。

続いて相手ですが、対抗馬として最有力視しているのは、これまた気性面に課題のある馬ダディーズビビッドです。

昨年、同舞台である中京1200mで行われた葵Sでは武豊騎手とのコンビで2番人気に推された人気馬でしたが、道中掛かって制御不能となりまさかの16着大敗。しかし、直前の橘Sでは竹之下騎手とのコンビでスタートからゴールまでしっかり折り合って快勝。以来竹之下騎手とのコンビでは安定しており、今回も同騎手とのコンビで挑みます。

重賞で馬券圏内の経験が無い騎手なだけに買い難いというファンも少なくないと思いますが、この騎手でこその馬というイメージもありますし、重賞では過去最大の有力馬で臨めるここは騎手自身の本気度も高いはず。個人的にもオープン戦でお世話になっているので、応援の意味も込めて買っておきたいコンビです。

ダディーズビビッド自身は2走前に中京1200mの鞍馬Sで2着、前走中京1400mの安土城Sで2着と、現在中京のオープンで2戦連続連対中。中京1200mは絶好の舞台ですし、ペースを引っ張るジャングロも回避したということで、ここは絡んでくる可能性大と見て有力視したいと思います。

ということで今年のセントウルSは本命メイケイエール、対抗ダディーズビビッドという予想で勝負したいと思います。