今週の富士Sの見どころ、焦点と言えば皐月賞2着の3歳馬ペルシアンナイトがイスラボニータやエアスピネルといったマイル実績・G1キャリアも豊富な古馬達相手にどこまでやれるかといったところにあるかと思います。そして今年は4頭の3歳馬が出走しますが、もう1頭有力だと踏んでいるのがサトノアレスです。
この夏の函館記念では6着と今一つの成績に終わりましたが、洋芝適性よりも距離の壁に阻まれた印象の強いレースでした。夏場はその後つかわずここまで待機しました。朝日杯FSでは四位騎手とのコンビでG1制覇に至りましたが、スポット乗り替わりでその後は戸崎騎手とルメール騎手が騎乗してきました。ですが、今回ルメール騎手はイスラボニータに、戸崎騎手はブラックムーンに騎乗ということで、鞍上が宙に浮いた状態となっていました。そこに白羽の矢が立ったのが大野騎手。藤沢厩舎とのコンビ自体今回が初ですが、それがG1馬になるとはいきなり大仕事が舞い込んできました。
昨年のサトノアレスの快進撃も9月から12月にかけてのものと考えると夏馬よりも冬馬、急激な冷え込みは厳しいものがありますが、この馬にとっては追い風となり大歓迎かもしれません。また、東京コースも1度しか走っていませんが、そのベゴニア賞で勝利しているように悪くありません。別定ということでイスラボニータとは4kgのハンデもあり、逆転の目も見えてきます。東京コースのマイル勝利がある点を考慮すればペルシアンナイトよりもその可能性は上と見てもよいでしょう。
スプリンターズSでは3歳馬はモンドキャンノ1頭のみの出走でしたが、古馬に阻まれ16頭中14着と大敗を喫しました。古馬のマイル、短距離路線は想像以上に層が厚いかもしれませんが、風穴をあけるようなフレッシュな走りを期待したいところです。