過去10年で3番人気以下から勝ち馬が出ておらず、データ的には本命党が喜びそうな堅実レースです。例年ダービー上位馬同士の堅い決着になるパターンが多いですが、今年はダービー上位馬が不在のメンバー構成。加えて週中から週末に続いている雨。混戦模様でタフ馬場での開催となりそうな今年は伏兵台頭の余地は十分ありそうです。
そんな中で今回最有力視しているのは、今年の京都新聞杯の覇者アスクワイルドモアです。同舞台の中京2200mで行われた京都新聞杯を外から差し切ってレコード勝ちとインパクトのある勝ちっぷりでした。
今回は雨ということでタフな馬場が想定されますが、もともとズブい馬なので上がりが掛かる流れが得意ですし、函館や札幌での好走ぶりからも分かるようにパワーに勝るタイプ。中京2000mで行われた今年初戦のきさらぎ賞では積雪の影響で稍重となった馬場を10番手から追い込んで0秒2差の4着に好走しており、タフな中京で好走実績があるのは大きなアドバンテージです。
前走のダービーは12着と大敗していますが、京都新聞杯レコード勝ちから中2週というローテーションの中、ハイペースを追走しすぎて脚を溜められずと、条件が厳しすぎた印象です。メンバーの格が一気に落ち、タフな馬場の中京2200mという条件ならアスクワイルドモアが一番フィットすると見て、巻き返しに期待したいと思います。ということで本命はアスクワイルドモアです。
続いて相手ですが、対抗馬で最有力視しているのは、京都新聞杯でアスクワイルドモアの2着だったヴェローナシチーです。デビューからの7戦全てで馬券圏内に好走している堅実派で、前走は中京2000mのリステッド・白百合Sで2着、中京2200mの京都新聞杯も0秒1差の2着と中京の実績も十分。
雨が降って稍重開催となった阪神の若葉Sでもメンバー上がり最速の脚で2着に来ており、タフな馬場も問題なし。あまり器用なタイプではありませんので、広くて直線の長い中京の中距離は条件が良く、スタミナもあるのでパワーを要するタフな馬場はむしろ好都合です。
勝ちきれないところがありますが、相手なりに走れてどんな条件でも上位争いが出来る安定感は大きな魅力です。ここでも持ち前の安定感を発揮して、上位争いを演じてくれると見ます。ということで今年の神戸新聞杯は本命アスクワイルドモア、対抗ヴェローナシチーという予想で勝負したいと思います。