今週末は秋のG1シーズン開幕を告げる一戦「スプリンターズS」が開催。優勝の最有力候補となるのは現在スプリント重賞2連勝中の実績馬、メイケイエールだ。
気性面の難しさが度々取り上げられてきた“おてんば娘”だが、近2戦ではそれも徐々に良化されてきた印象で、父ミッキーアイル譲りの上質なスピードをしっかり発揮できるようになってきている。
とくに前哨戦の前走セントウルSは近走の中では一番折り合っていた印象を受けた。今年初戦のシルクロードSでも折り合えていたが、これは内で前に壁があったことが上手くハマったかたち。前走外めの位置取りで折り合えたのは大きな成長と言える。前半32秒5-後半33秒7の前傾ラップもかかりやすい同馬にとって非常に良い流れだった。好位から上がりをメンバー最速の32秒9でまとめる競馬を展開しており、他馬に付け入る隙を与えなかった。秋初戦、そしてトライアル戦としても満点のパフォーマンスを披露した。
馬体重はプラス14kgだったが、体に緩みはなくこれも成長分と捉えて良さそうだ。「次を見据えた仕上げ」と武英智調教師はコメントしており、そのコメント通り先週の1週前追い切りでは、坂路単走をほぼ馬なりで49秒4という猛時計をマークし、自己ベストを0秒7も上回ってきた。最終追いも、4F53秒5-1F11秒1としまいをしっかり伸ばしている。叩いた上積みも見込めるここはベストの状態で臨めそうだ。
ハミを替え、馬具も工夫し、陣営の努力がようやく実を結んで気性面に良化が見られたメイケイエール。この良い流れのまま悲願のG1タイトル奪取といきたいところだ。