阪神競馬の開幕週を飾る重賞は、多くの有力馬が秋の始動戦として使う「京都大賞典」です。1着馬には天皇賞(秋)への優先出走権が与えられるレースで、秋の中長距離G1を目指す実績馬たちがそのステップとして利用するレースとなっております。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。
ボッケリーニ(牡6、池江泰寿厩舎)
前走の目黒記念を制し、重賞2勝目を果たしたボッケリーニ。今年初戦のアメリカJCCでは3着、続く日経賞では2着、そして目黒記念で1着と徐々に順位を上げていっての快勝と目下の好調ぶりは明らかです。2走前の日経賞はタイトルホルダーとクビ差の2着、さらに前走の目黒記念はトップハンデの57.5kgをものともせず、好位から抜け出す強い競馬でした。もともと崩れにくい安定感の高い馬ですが、G2戦を3戦して全て馬券圏内と快調です。今回のメンバーなら、この勢いのまま重賞連勝も十分有りえるでしょう。
アリストテレス(牡5、音無秀孝厩舎)
昨年のアメリカJCCの覇者、アリストテレス。同じ舞台となる阪神2400mで行われた昨年の京都大賞典では好位から抜け出す競馬で2着に好走しており、中距離重賞戦線で活躍。菊花賞では最後まで三冠馬コントレイルを苦しめ2着に好走するなど早くから素質の高さを示してきましたが、昨年の京都大賞典・2着以降は低迷しており、近3戦はまったく見せ場のないレースが続いています。昨年好走した舞台で完全復活を果たせるかに注目です。
アイアンバローズ(牡5、上村洋行厩舎)
前走の宝塚記念・15着から巻き返しを狙うアイアンバローズ。前走は後方待機のまま見せ場を作れませんでしたが、スタートの出遅れもあり普段の先行力が全く出せずに惨敗しており、参考外に近いレースと見てよいでしょう。阪神大賞典・2着、天皇賞(春)・5着など春の大舞台で活躍してきた馬で、力は上位。1Fの距離延長は間違いなくプラスで、好位からスタミナを活かす展開になれば巻き返しの可能性は十分でしょう。