実績馬に上昇馬、確たる主役が見当たらず混戦ムードが漂う京都大賞典。週末の雨の影響もあり例年以上に各馬の取捨が難しくなっています。どの馬が勝ってもおかしくないような雰囲気が漂っており、波乱を想定した予想で勝負するファンも少なくなさそうです。

堅実派ならここは“見”するのが妥当とも言えそうな難解レースですが、今年は出走馬の中に個人的にどうしても手を出してみたい馬がおります。昨年の同レースで4着だった馬、ディアマンミノルです。

昨年の京都大賞典も阪神での開催でしたが、スタートで挟まれ、開幕週で大外ぶんまわしの競馬ながらも4着好走は立派。阪神2600mで行われた3走前のオープン戦・大阪－ハンブルクCでは、後方から上がり最速33秒9の脚を繰り出して差し切って快勝と、阪神コースでは高いパフォーマンスを見せています。

あまり器用なタイプの馬ではないので、外回りの直線が長い阪神コースはベスト舞台と言ってよいでしょう。また、ペースの緩急を問わず繰り出せる脚を持っているので、嵌った時の勝ちっぷりはインパクト強めです。2走前の目黒記念も最後方から伸びて4着に好走しており、勝ちきれなくても走りやすい大箱ならこのように善戦してくれるのがこの馬の魅力です。

アタマで買うほど信頼度は高くありませんが、複勝・ワイドで楽しむにはもってこいの1頭でしょう。鞍上の荻野極騎手が先日G1初制覇を果たしたことで注目を集めそうですが、それでも妙味はありそうな1頭ということで、今回はこの馬から買って楽しみたいと思います。

そしてもう1頭人気薄で狙ってみたいのが、去勢明けの小倉記念で2着と変わり身を見せたヒンドゥタイムズです。

勝ち馬のマリアエレーナには5馬身差と離されましたが、内から伸びてきたジェラルディーナに競り勝っての2着は強い内容。これまで2000mを主戦場としており今回は初の2400mとなりますが、3走前から差し脚質に特化した競馬をするようになってきていますし、去勢で力みが取れたなら、この距離でもこなしてくれる可能性は十分あるでしょう。

右回り巧者で、阪神コースは【3-1-1-0】とコース実績も十分。掛かり癖もなく、道中はしっかり折り合うことが出来る馬なので、このタイミングで2400mは良い試みでしょう。好走すればこの後は香港か、あるいは有馬記念か。道も大きく広がるだけに、激走に期待したいところです。

ということで混戦ムードが漂う今年の京都大賞典は、ディアマンミノルとヒンドゥタイムズの2頭の人気薄の激走に期待した馬券で勝負したいと思います。