東京の土曜メインはマイル王者決定戦のマイルチャンピオンシップのステップレース「富士ステークス」です。マイル界の最高峰へのステップレースだけあって例年G3としては豪華なメンバーが集まるレースとして知られていましたが、ビッグレースの前哨戦としての位置付けを明確にするため、昨年からG2に昇格されました。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。
ダノンスコーピオン(牡3、安田隆行厩舎)
アーリントンC、NHKマイルCとマイル重賞を連勝中のダノンスコーピオン。アーリントンCではレースレコードで快勝し、続く前走のNHKマイルCは好位抜け出しの競馬でクビ差しのいで快勝と王者らしい勝ちっぷりでした。マイル戦では大崩れがなく、前走で左回りも克服。引き続き東京マイルが舞台なので高い期待度を持って臨めそうです。目標はこの先のマイルCSですが、ひと夏越した成長も期待できそうなここは古馬が相手でも好勝負に持ち込めるでしょう。
セリフォス(牡3、中内田充厩舎)
昨年の新潟2歳S、デイリー杯2歳Sと重賞を2勝しているセリフォス。今年は初戦のNHKマイルC、続く前走の安田記念といずれも4着に善戦。惜しい競馬が続いていますが、2走前のNHKマイルCは先行馬が全滅した中で唯一粘っていた馬でもあり、前走の安田記念は古馬相手の0秒1差と大きくは崩れておらず、G1級の古馬が相手でも勝ち負けできることはすでに証明済みです。デビューからの6戦は全てマイルにこだわってきた馬で、目標のマイルCSへ向けてここは負けられない一戦となります。前走はやや折り合いを欠きながらも激走しており、ひと夏越して気性面の成長もあれば更なるパフォーマンスが期待できそうです。
ソウルラッシュ(牡4、池江泰寿厩舎)
2走前のマイラーズCを制し重賞初勝利を果たしたソウルラッシュ。前走の安田記念は13着に敗れましたが、極悪馬場のマイラーズCの疲れもあった可能性が高く、さらに前が壁になってと噛み合わなかったレースでした。マイラーズCは先行勢が残る展開の中、後方外から一気に上がって差し切る強い勝ちっぷりでした。本来の実力である異次元の末脚が発揮できれば、ここでも勝ち負けになるでしょう。鞍上には初コンビとなる松山弘平騎手を迎えますが、好相性だった浜中騎手から乗り替わりとなるだけに、どこまで実力を引き出せるかもポイントとなりそうです。