【デイリー杯2歳S2017予想】フロンティア、真価が問われる一戦

今週末11日(土)は京都競馬場にて「デイリー杯2歳ステークス」が開催。同競走は芝1600m外回りで行われる2歳限定のG2レースです。ここをステップに朝日杯フューチュリティステークスへといった流れが一般的です。

本命は有力馬の一角として注目を集めるダイワメジャー産駒のフロンティア(牡2、栗東・中内田充厩舎)です。新馬や未勝利を勝ち上がってきた馬がほとんどという中で、前走は直線で三頭の叩き合いを制すという強い内容で重賞初制覇を果たしました。

中京でデビューして2戦目も新潟と、まだ左回りしか経験していない点はやや不安ですが、情報が少ない2歳戦では買える材料は多い一頭です。デビュー戦では好スタートを決めてハナをきると、長く良い脚を使って長い直線と坂をこなして逃げ切って勝利。続く新潟2歳ステークスでは、道中2番手できっちり折り合うとラスト3F32.9の瞬発力をみせ、危なげない走りで2連勝を果たしました。相手に恵まれた感は多少はありますが、この馬もまだ底を見せておりませんので、今回のデイリー杯2歳ステークスはこの馬にとって真価が問われる一戦でもあります。

フロンティアの対抗として、同じく有力馬の一角であるジャンダルム(牡2、栗東・池江泰寿厩舎)に注目をしておりましたが、鞍上の武豊騎手が8日の調教中の落馬により今週末の騎乗がなくなってしまうという事態に。急遽短期免許で来日中のA.アッゼニ騎手へと乗り替わりとなりました。去年の凱旋門賞にも挑戦したG1・4勝のポストポンドの主戦騎手でもあり、侮れない騎手です。

アッゼニ騎手はちょうど今週の11日からの騎乗となっており、この日が今年は国内初騎乗となります。去年もちょうどこの時期から年末まで騎乗し、重賞だとG3の京阪杯でアースソニック3着、その他のレースで6勝をあげております。人気薄の馬をよく持ってくるといった印象が個人的にはありますが、京都の芝1600mの実績を見ると「1-0-0-15」と苦戦しており、「淀はお庭」な武豊騎手からの乗り替わりとなるとやはり鞍上の評価は下げざるを得ません。

今回対抗で狙ってみたいのはカツジ(牡2、栗東・池添兼雄厩舎)です。前走は重馬場でタフな馬場となった京都マイルを快勝。先団を見ながら5番手追走し、4コーナーでは狭いところを突いてしっかりと前へ出していき、抜け出してからは2着馬に1馬身半差をつけて快勝。ゴール前は余裕すら感じられた印象で、使った上積みも期待できる次走が楽しみな一頭です。同じコースで同じ距離、良馬場ならさらに高いパフォーマンスも期待できそうです。

次に、単穴で予想しているのはブラックタイド産駒のヒシコスマー(牡2、栗東・清水久詞厩舎)です。不良馬場となった東京のデビュー戦を快勝。後方11番手とかなり後ろでしたが、大外から追い込んでゴール前で差し切りハナ差で勝利しました。新馬戦の調教ではキタサンブラックと併入しており、最強馬の力を借りれたことで勝利を呼び寄せられたのでは。ブラックタイド産駒は、テイエムイナズマとタガノエスプレッソの2頭がデイリー杯2歳ステークスを優勝しており、注目しておきたい産駒でもあります。良馬場でも高いパフォーマンスに期待したいと思います。

今年は出走頭数が9頭で、例年以上の少頭数での開催となります。この頭数なら紛れも少ないでしょうし、実質ラスト上がり3ハロンの実力勝負になりやすく、人気通り順当に決まる傾向が強い京都のマイルなら、やはりフロンティアを中心に馬券を組んでいくのがセオリーと言えそうです。ということで、今年のデイリー杯2歳ステークスは本命にフロンティア、対抗にカツジ、単穴にヒシコスマーで勝負をしたいと思います。それでは、皆さんのご健闘を祈ります!