今月2日にフランスのパリロンシャン競馬場で行われた凱旋門賞(G1、芝2400m)に挑戦し14着だったステイフーリッシュ(牡7、矢作芳人厩舎)が、現役を引退することが明らかになった。27日、同馬を管理する矢作調教師が明かした。今後は北海道千歳市の社台ファームで乗馬となる。
同馬は前走後7日に無事帰国したが、左前繋靱帯炎を発症していることが判明。前走後は来年のサウジカップデー、ドバイミーティングで連覇を狙うプランが立っていたが、凱旋門賞・14着を最後に現役引退が決まった。
ステイフーリッシュは2017年12月にデビュー。デビュー2戦目で臨んだホープフルSで3着に好走し、早くから素質の高さを示した。翌年の京都新聞杯を制して、重賞初制覇を達成。古馬になってからも中距離重賞戦線で活躍したが、つねに2、3着止まりで終わり勝ち星からは遠ざかっていた。しかし、7歳となった今年初戦でサウジアラビアのレッドシーターフHに出走すると、これまで見せたことがない逃げる競馬で後続を4馬身1/4差突き放して逃げ切って優勝。実に3年9か月ぶりとなる復活の勝利を飾った。
続くドバイゴールドCでも好位のインから差し切って快勝し、海外重賞連勝を果たした。無傷5連勝中だった強敵マノーボに一旦は抜け出されるも、これを差し返して勝ち切る強い競馬を披露した。秋は凱旋門賞挑戦を大目標とし、前哨戦となったドーヴィル大賞でも2着に好走。本番の凱旋門賞では14着に敗れこれがラストランとなってしまったが、最後に海外で覚醒して大輪の花を咲かせ、幾多のファンに感動を与えてくれた。
ステイフーリッシュは父ステイゴールド、母カウアイレーン、母父キングカメハメハという血統。通算成績は34戦4勝。ステイフーリッシュ号、お疲れさまでした。