いよいよ秋の大一番、ジャパンカップが26日(日)に東京競馬場で開催されます。何と言っても引退まで同競走を含めてあと2戦となったキタサンブラックの走りが注目されるところです。他にも、天皇賞秋ではキタサンブラックの2着だったサトノクラウンや、去年のジャパンカップ3着馬のシュヴァルグランなど、キタサンブラックを筆頭に強い5歳世代の猛者達が揃ったという印象がありますが、今回注目したいのは若い3歳世代です。
今年はフランケル産駒のソウルスターリングを筆頭にレベルの高いレースが期待されていましたが、古馬と初対決となった天皇賞秋では6着に敗退。春のクラシックで早々に牡馬に混じって皐月賞を戦ったファンディーナは1番人気に推されるも7着に敗退と、期待されていた3歳牝馬の敗退により、牡馬同様全体レベルに疑問符がつきました。
しかし、ダービー馬のレイデオロが秋初戦の神戸新聞杯を優勝、ダービー2着のスワーヴリチャードもアルゼンチン共和国杯を優勝、エリザベス女王杯ではオークス2着のモズカッチャンが優勝、そして先週のマイルチャンピオンシップでは1,3着が3歳馬と、近走では古馬を相手に勝ち星をあげる成果を見せてきており、徐々に巻き返してきたという印象もあります。
3歳世代を代表する藤沢厩舎の2頭
今年のジャパンカップは藤沢厩舎からレイデオロとソウルスターリングの2頭の3歳馬が参戦。今年はダービー馬にオークス馬と3歳馬が充実している藤沢厩舎ですが、日本調教の3歳馬でジャパンカップを制した馬はこれまで36回開催された中で計4頭と決して多くありません。管理馬シンボリクリスエス、ゼンノロブロイでジャパンカップを連覇した経験もある藤沢厩舎ですが、3歳馬でのジャパンカップ優勝はまだありません。そう簡単に果たせることではないことは陣営も重々承知していることでしょう。
とくにレイデオロはキタサンブラックに次ぐ人気が予想されますが、やはり神戸新聞杯の横綱相撲を見る限り、この馬が世代トップなのは疑いのないところでしょう。キタサンブラックやその他の強豪古馬を相手にどこまで通用するのかがこのレースの見所の一つですが、徐々に巻き返してきた3歳馬の勢いも考えると、まだまだ期待して良いのではないでしょうか。
過去にジャパンカップを制した3歳馬4頭は、いずれも春の府中のG1で連対実績があり、かつ府中コースで連対率が100%という共通項がありました。レイデオロはこの2つの条件をいずれも果たしており、その資格は十分あると言っていいでしょう。
レイデオロにとっては世代のレベルを示すという意味でもプレッシャーがかかる一戦となっております。藤沢厩舎が開業30年目にして初めて手にしたダービー馬レイデオロ。期待を込め見守っていきたいと思います。