12月10日(日)は阪神競馬場でG1の「第69回阪神ジュベナイルフィリーズ」が開催されます。26日に登録馬が発表され、23頭の競走馬が登録したことが明らかとなりました。
中でも注目を集めているのはオルフェーヴル産駒の2頭、ロックディスタウン(牝2、美浦・二ノ宮敬厩舎)とラッキーライラック(牝2、栗東・松永幹夫厩舎)です。2017年の2歳世代が初年度産駒となるオルフェーヴルは、11月の競馬終了時点で2頭の重賞勝ち馬を出し、種牡馬として好スタートを切ったわけですが、その重賞勝ちの2頭が阪神ジュベナイルフィリーズで初めて相まみえるというのだから注目せざるを得ないでしょう。
互いに負け無し!順調に良化の一途を辿る2頭のオルフェーヴル産駒がついに激突!
ロックディスタウンは新馬戦を快勝後、札幌2歳ステークスを勝利し重賞初制覇を達成。ラッキーライラックも新馬戦を快勝後、アルテミスステークスを優勝し重賞初制覇を達成。両馬とも負け無しの2連勝を果たしており、順調に良化の一途を辿っている様子です。
昨年の阪神ジュベナイルフィリーズでは1番人気のソウルスターリングが圧勝し、1~3番人気が1~3着を占める堅い決着となり、一昨年も1番人気のメジャーエンブレムが圧勝し、1番人気と3番人気が馬券圏内と、人気上位がしっかりと強い競馬をするレースが続いております。今回メンバー中重賞勝ちの実績があるのはオルフェーヴル産駒の2頭とファンタジーステークスを優勝したベルーガの計3頭となりますが、1800mの重賞勝ちのロックディスタウンとマイルの重賞勝ちのラッキーライラックと比べると、ベルーガの1400mのファンタジーステークス勝ちという点はやや心許ないですし、何より話題性でこの2頭に勝る馬はいないでしょう。
当日はこの2頭が人気を集めること間違い無し。あとは実績がついてくるかどうかというところですが、ロックディスタウンは新馬戦で先週の京都2歳ステークスで2着に入着したタイムフライヤーを子供扱いしておりますし、上がり32.5秒という脅威の末脚には圧巻の一言。何よりあのオルフェーヴルに見た目もソックリというのがオルフェーヴルファンの心をくすぐります。
ラッキーライラックは新馬戦では2着馬に1馬身半差をつけ、さらに3着馬はそのさらに5馬身後ろと他馬との違いを見せつける内容でした。鞍上の石橋脩騎手も後ろを振り返る余裕さえあったほどでした。良馬場発表も小雨が降る中での開催となったアルテミスステークスは、馬場の悪化とまではいかないまでも、水分を含んだ馬場で600m通過も35.4秒とやや重たくなっていた印象がありましたが、そんな中でも上がり最速34.7秒の脚で勝利。力のいる馬場への適性の高さはまさに父譲りです。
阪神ジュベナイルフィリーズは2歳女王を決める年末の名物レース。ここをステップに翌年のクラシックレースに出場する馬も多く、いわば名馬の登竜門とも言えるレースです。次走の阪神ジュベナイルフィリーズで初めて相まみえるこの2頭のオルフェーヴル産駒同士の戦いももちろん楽しみではありますが、オルフェーヴルファンならずとも一見の価値のあるレースと言えるでしょう。