先週13日に阪神競馬場で行われたエリザベス女王杯(G1、芝2200m)で6着だったデアリングタクト(牝5、杉山晴紀厩舎)が、11月27日に東京競馬場で行われるジャパンカップ(G1、芝2400m)へ参戦する可能性が高まった。15日、同馬を管理する杉山調教師が「問題なければ使う方向」とコメントし、参戦の意向を強めた。
デアリングタクトは昨年4月に香港のシャティン競馬場で行われたクイーンエリザベス2世C(G1、芝2000m)で3着入線後、右前脚の体部繋靱帯炎が判明し、全治9ヶ月と診断された。その後は1年以上にも及ぶ休養を経て、今年5月のヴィクトリアマイル(G1、芝1600m)で復帰。
復帰戦のヴィクトリアマイルは6着、続く宝塚記念は3着、秋初戦のオールカマーと前走のエリザベス女王杯はいずれも6着と復帰後は順位が伸び悩んでいる。繋靱帯に古傷を持ちながら前走は重馬場のG1を使い、僅か中1週というローテーションでG1連戦はさすがに脚元を心配する声が目立つが、前走で力みが取れて上手くガス抜きがされたというパターンも考えられる。
コーナリングに長けているタイプではないので、大回りの東京の方が向いているのは明白。2020年のジャパンカップ・3着、同舞台のオークス・1着という実績がそれを証明している。中1週という酷なローテーションで参戦を決めるからには陣営にも手応えがあるはずで、「復活するならここ」という想いを持つファンも少なくないだろう。
怪我を乗り越え歓喜の復活劇を見せてくれるのか?多くの期待を集める三冠牝馬の動向に注目だ。