阪神競馬の土曜メインは「京都2歳ステークス」です。2014年にG3に格上げされた比較的新しい重賞ですが、2018年の3着ワールドプレミアは菊花賞を優勝し、その前の2着タイムフライヤーは続くホープフルSを優勝するなど、同レース好走後にG1ホースに上り詰めた例も多く、隠れた“出世レース”として注目を集めております。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。
グランヴィノス(牡2、友道康夫厩舎)
33秒8の瞬発力でデビュー戦を制したグランヴィノス。ジャパンカップを制したシュヴァルグラン、ヴィクトリアマイルを2勝したヴィルシーナ、ドバイターフと秋華賞勝利のヴィブロスと、G1馬3頭を兄弟に持つキタサンブラック産駒で、大物感は十分。デビュー戦で2着に破ったセレンディピティは、次走の未勝利戦で後続に4馬身差を付けて快勝しており、新馬戦のレベルは決して低くはありませんでした。ここを制してクラシック候補に躍り出るかに注目です。
エゾダイモン(牡2、武幸四郎厩舎)
前走、中京2000mの未勝利戦を快勝したエゾダイモン。マイルの新馬戦こそ4着に敗れましたが、距離を延ばした未勝利戦ではしっかりと流れに乗って好位から抜け出す正攻法の競馬で快勝。新馬戦の2着馬オールパルフェは続くデイリー杯2歳Sを制しており、5着馬のロードスパイラルもOPのもみじS・2着と、デビュー戦からハイレベルな面々を相手に好走しています。半兄グローリーヴェイズは4歳暮れの香港ヴァ―ズで初G1勝利を収めており、血統的に奥が深そうな1頭です。武兄弟での重賞制覇、その先のクラシックでも楽しみにしたい1頭です。
トップナイフ(牡2、昆貢厩舎)
前走の萩Sを快勝したトップナイフ。番手からレースを進めると、流れに乗って直線で抜け出し、後続に2馬身差をつけて完勝しました。2走前の野路菊Sではまわってくるだけの4着という印象でしたが、見事な一変ぶりを披露しました。近年は萩Sの好走馬がのちのG1戦線で活躍する傾向にあり、出世レースを制してからの参戦という点も好感が持てます。これまですでに5戦を消化しており、経験値は最上位。持ち前の先行力で粘り込む展開に持ち込めれば勝ち負けでしょう。