12月17日（日）は阪神競馬場の芝1600mで「朝日杯フューチュリティステークス」が開催されます。同条件の阪神ジュベナイルフィリーズが前週に開催されるため、牝馬の参戦は例年皆無で、ここを勝ったが馬がJRA賞最優秀2歳牡馬に選ばれるというのが毎年の恒例行事となっております。果たして今年はどの馬が勝ち、最優秀2歳牡馬となるのか？今回は人気上位が予想される有力馬を4頭あげたいと思います。

ダノンプレミアム（牡2、中内田充厩舎）

新馬戦は番手から緩やかなペースで競馬を進めておりましたが、すぐ後につけていたルメール騎手の馬が仕掛けてハナ一瞬とられかけるも、直線で抜け出して進出すると後続を突き放し4馬身差を付ける圧勝を果たしました。

前走のサウジアラビアロイヤルカップでも番手からの競馬で、直線で抜け出して後続を突き放す余裕の完勝。初距離、初輸送とレース前には不安が囁かれておりましたが、終わってみれば稍重にもかかわらず1分33分0の2歳コースレコードをマークし、後続に1馬身3/4差をつけて力の違いを見せつけました。

近2戦は大物誕生を感じさせる勝ちっぷりでしたし、すでに最優秀2歳牡馬はこの馬で決まりなんじゃないかというくらい存在感を示しております。中内田厩舎の初のG1馬誕生もかかっており、多くの期待と注目を集める一頭です。

タワーオブロンドン（牡2、藤沢和雄厩舎）

新馬戦を快勝し、オープン2戦を挟み（2着→1着）、前走はG2の京王杯2歳ステークスに参戦。こちらも単勝オッズ1.8倍の圧倒的1番人気に推され、2着馬に2馬身差をつける危ない競馬で重賞初勝利を達成しました。近2戦は1400mで文句のない勝ち方でしたが今回は1600mとなるので、1ハロンの距離延長でどうなるかは見所の1つとなりそうです。前走勝利後は鞍上のルメール騎手は「1600mはギリギリかもしれない」とコメントしており、スタミナ切れしないかは1つの不安材料です。

どちらかと言うとスプリンターとしての素質の高さが見込まれてそうですが、2歳戦ならまだまだ1600mでも勝負できるでしょうし、血統的にはマイルもこなせる血統です。エンジンがかかるまでは少々時間がかかるタイプですが、エンジンがかかってからの伸びっぷりを見るとマイル以上の長いところでも期待したくなる一頭です。

ステルヴィオ（牡2、木村哲也厩舎）

ステルヴィオはロードカナロアの初年度産駒。新馬戦と2戦目のオープンを快勝し、前走のサウジアラビアロイヤルカップではダノンプレミアムの2着に入着。勝ち馬に並ぶことはできませんでしたが、外枠からのスタートで終始外を回っていたことを考えれば負けて強しの内容でした。

2走前のコスモス賞では1着には入着したものの、ゴール前は地方勢の2騎に詰め寄られている点や、近2戦は渋った馬場を走っている点などからも、評価がまだまだ難しい馬。しかしまだ高いポテンシャルは秘めてそうな馬で、元騎手のアンカツこと安藤勝己氏も「奥がある」「センスある」と褒めた馬でもあり、期待したい一頭です。

既に2歳戦で30勝以上を挙げている新種牡馬ロードカナロア産駒ですが、重賞勝ちは無し。ファーストシーズンサイアーランキングを独走中のロードカナロア産駒の初重賞がG1となる可能性も十分考えられます。

ケイアイノーテック（牡2、平田修厩舎）

新馬戦を切れのある末脚で快勝し、2戦目のデイリー杯2歳ステークスでは3着に入着。前走のデイリー杯2歳ステークスでは勝ち馬とは3馬身以上離されての3着でしたが、約5ヶ月ぶりの休み明けで馬体重もプラス22kgと大幅にプラスでしたし、道中は接触する不利もありました。馬体重は成長分もあるでしょうし、叩かれた秋2戦目は上積みも期待できそうです。

ディープインパクト産駒で母系もスピード色の強い血統。前走は時計も少しかかっていたタフな馬場でペースもスローでした。この時期の2歳馬としては厚みのある馬体で力強さがある走り。スプリント適性も高そうですが、はやいペースとなった時の走りも見てみたい馬ですし、開幕2週目の阪神でどういった競馬を見せてくれるのかが楽しみな一頭です。

以上、朝日杯フューチュリティステークスの人気上位が予想される有力馬4頭でした。朝日杯フューチュリティステークスは12月17日（日）阪神競馬場で15時40分発送予定。