勝ち馬が大体その年の最優秀2歳牡馬に選ばれる「朝日杯フューチュリティステークス」。今年はG1に昇格したホープフルステークスが年末に開催されるのでその傾向も変わってくる可能性がありますが、来年の3歳戦線を占うレースには代わりはない以上、絶対に見逃せない一戦と言って良いでしょう。

さて、今回本命馬に選んだのはダノンプレミアムです。スローだった新馬戦では直線序盤で仕掛けてからは後続を一気に突き放して4馬身差の完勝。ペースが上がらなかった序盤で逃げ馬とスペースを空けて下げるあたりなどはセンスの高さも感じました。続くサウジアラビアRCでは逆に流れるペースの中でもしっかりと脚を使えて余裕の完勝。稍重の東京で1分33秒0と優秀なタイムをマークしながらも、まだまだ余裕が感じられました。この2戦の走りを見ただけでもすでに完成度の高い一頭であることが分かります。

今回は最内の1枠、隣には同厩舎の馬と、好条件も揃っております。スローに持ち込むと強そうな馬が何頭かいるので、ある程度は流れて欲しいところ。大外のケイティクレバー、隣のフロンティアあたりが行けば番手でコントロールしながらという競馬ができますし、ある程度流れるペースに持ち込んでいってくれれば、圧勝も難しくないはずです。

次に、対抗馬にダノンスマッシュを選びました。今回ダノンはダノンでも「プレミアム」の方ばかりに目が行きますが、「スマッシュ」の方も現在連勝中と勢いに乗る一頭。前走オープン特別のもみじステークスでは先行して3番手から抜け出し3馬身差をつける圧勝でした。キャリア3戦全てが1400mで今回が初のマイルとなりますが、折り合いの心配はありませんし、偉大な父ロードカナロアのマイルでのパフォーマンスを考えるとどうしても期待したくなります。ロードカナロア産駒初の重賞制覇がG1ということも十分ありえるでしょう。

次に、単穴に選んだのはアサクサゲンキです。1200mの小倉2歳ステークス1着、1400mの京王杯2歳ステークス3着と短距離重賞で活躍。初のマイルをこなせるかどうかが鍵となりそうですが、同産駒のシベリアンバードはNHKマイルCで4着するなどマイルまでは守備範囲ですし、半姉のラビットランがローズSを勝利していることを始め、兄弟の実績からもこなせる可能性は十分あります。武豊騎手の朝日杯初勝利もかかった一戦ですし、ここを勝利して再度G1完全制覇にリーチをかけれるかに注目です。距離さえ問題なければ勝ち負けするでしょう。

最後に、連下にはステルヴィオとダブルシャープを選びました。ステルヴィオは前走サウジアラビアRCで2着に入着。勝ち馬のダノンプレミアムには差をつけられましたが、ある程度流れた中で披露した33.5秒の脚はメンバーの中ではトップレベルの末脚と言えるでしょう。ペースが緩めば逆転もありそうですが、今回も流れると見て連下までとしました。

ダブルシャープはタワーオブロンドンに唯一土をつけた馬ということで注目しておりますが、時計の掛かる札幌の1500mと少々特殊な条件だったのでなかなか力の比較が難しいところです。高速馬場だった東京のサウジアラビアRCでは6着に敗れていることからも強くは狙いずらいですが、先行勢の中では1番良い成績で、慣れない前での競馬の影響もあったかもしれません。かつて、ナリタトップロードとテイエムオペラオーでしのぎを削り合った渡辺薫彦の厩舎と和田騎手とのコンビというのも競馬ファンの心をくすぐりますね。

以上、朝日杯フューチュリティステークスの予想でした。本命馬はダノンプレミアム、対抗馬はダノンスマッシュ、単穴にアサクサゲンキ、連下にステルヴィオとダブルシャープで勝負したいと思います。それでは、皆さんの馬券の健闘を祈ります！