「1年の総決算と言えば有馬記念!」・・・でしたが、今年からはホープフルステークスとなり、違和感を感じているファンも少なくないはずです。ですが、「本当の意味で1年の総決算となるレースは東京大賞典だ!」と豪語するファンも多くいらっしゃることでしょう。
そう、地方競馬のG1ではありますが、1年で最後に行われるG1レースはこの「東京大賞典」が本当に最後となります。2011年から地方競馬では初となる国際G1に格上げとなり、国際競走として実施されている同競走は、今年のダートナンバーワンを決めるグランプリレースとして多くの注目が集まるダートG1です。ホープフルステークスが中央競馬で1番最後に開催されるG1レースとはなりましたが、東京大賞典が1年の最後のG1であることには変わりありません。
しかし2005年から中央勢が勝ち続けている同競走。地方G1とは言え、今や中央勢の独壇場となっております。今年も中央からダートの猛者達が押し掛けました。
アポロケンタッキー(牡5、栗東・山内研二厩舎)
言わずと知れた昨年の覇者。今月3日に開催されたチャンピオンズカップに出走する予定でしたが、右前肢ハ行のため出走取消に。幸い大事には至らず、連覇を目指してここに駒を進めてきました。今年は初戦のドバイワールドカップで9着に敗れ、帰国後の帝王賞でも5着に敗れますが、秋初戦の日本テレビ盃で復活Vを果たします。しかし、前走のJBCクラシック競走では8着に敗れるなど、ムラがある馬なだけに何とも狙いずらい部分もある馬です。今年も大井を知り尽くす内田博幸騎手とのコンビで参戦。前年覇者として、どうやって連覇を果たすかに注目です。
ケイティブレイブ(牡4、栗東・目野哲也厩舎)
今年の帝王賞を主戦の福永祐一騎手とのコンビで優勝し悲願のG1初制覇を達成したケイティブレイブ。その後は日本テレビ盃で3着、JBCクラシック競走で2着、前走のチャンピオンズカップでも4着と安定感こそあれど、無難な競馬が続いております。ゴール前の詰めの甘さや一発に欠ける点がネックではありますが、安定して馬券に絡んでくる点は魅力。帝王賞では出遅れが幸いして差し切り勝ちを果たしておりますが、本来は先行策が基本の馬。今回も出遅れさえなければ先行してくるでしょう。本来の先行策でどこまでやれるか注目です。
サウンドトゥルー(セ7、美浦・高木登厩舎)
この東京大賞典は3度目の出走となるサウンドトゥルー。一昨年は東京大賞典、昨年はチャンピオンズカップ、そして今年はJBCクラシックと、毎年G1を制しているダートのベテランです。前走のチャンピオンズカップでは前残りの流れで11着に敗れてしまいましたが、後方からの競馬をする馬なのでどうしても展開に左右される部分があります。東京大賞典は一昨年優勝、昨年も3着と好走が続いており、例年展開が向く相性の良いレースなので、自慢の末脚が爆発してもおかしくありません。
コパノリッキー(牡7、栗東・村山明厩舎)
この東京大賞典が引退レースとなるコパノリッキー。ピークは過ぎたという声も囁かれておりましたが、今年はかしわ記念とマイルチャンピオンシップを制し連覇を果たすと、スプリント初挑戦となったJBCスプリントでも2着、チャンピオンズカップでも3着と衰え知らずの競馬を見せてくれております。東京大賞典は今年で4度目。これまでの3走は全て逃げてきており、2着→4着→5着と毎年着順を落としておりますが、例年以上に好調な今なら今年も主導権を取って見せ場を作ってくれそうです。G1最多11勝目をあげ、新記録更新を果たして有終の美を飾ることはできるかどうか。注目のラストランです。
2017年を締めくくる年の瀬のビッグイベント。今年は一体どの馬がラストを飾ってくれるのでしょうか?「東京大賞典」は2017年12月29日(金)16:30発走予定です。