迎える暮れの大一番、グランプリ前に行われるのは障害界の総決算「中山大障害」です。暮れの中山競馬を彩る障害のビッグレースとして多くのファンに親しまれているG1競走です。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。
オジュウチョウサン(牡11、和田正一厩舎)
前走の東京ハイジャンプ・9着から巻き返しを狙う王者オジュウチョウサン。前走はまさかの9着に敗れましたが、2走前の中山グランドJでは好位から進めて快勝し、6連覇の偉業を達成するなどまさにスターホースとして観客を盛り上げました。これまでに障害G1・9勝を挙げ、4年前の2018年には平成最後の有馬記念に武豊騎手とのコンビで出走するなど平地G1でも多くの競馬ファンを盛り上げた絶対王者。そんな王者も今回がいよいよラストラン。4度目の中山大障害制覇でラストランを飾る事ができるかに注目です。
ゼノヴァース(牡5、小林真也厩舎)
前走の東京ハイジャンプを制し、重賞初制覇を果たしたゼノヴァース。ちょうど約1年前にダートから障害へ転身し、順調に勝ち星を挙げて悲願の重賞制覇と、ここまで順調に来ています。2走前の新潟ジャンプSでは落鉄しながらも2着に善戦。前走は落鉄もなくスムーズに前に付け、飛越の上手さも向上している印象を受けました。休み明け初戦の東京ハイジャンプを制し、叩き2戦目となる年末の大舞台でさらにパフォーマンスも上げてきそうな気配。障害に転向してから8戦して3勝。1度も掲示板を外していない堅実派が、再び王者を降して新たなスターとなるかに注目です。
ブラゾンダムール(牡7、松永幹夫厩舎)
昨年の中山大障害・2着のブラゾンダムール。昨年11月の京都ジャンプSでは10着に敗れるなど約1年前までは障害重賞では伏兵的な立場の1頭でしたが、昨年の中山大障害で2着に好走すると、今年初戦のペガサスジャンプS、春の中山グランドJでいずれも2着に好走しており、フロックではなかったことを証明。メキメキと成長し7歳にして本格化を迎えており、先々が楽しみな1頭です。昨年の中山大障害、今春の中山グランドJはいずれもオジュウチョウサンの壁に阻まれての2着で、ラストランを迎える王者を最後に下して悲願のG1勝利を果たすことが出来るかどうかに注目です。