暮れの阪神の名物競走「阪神カップ」へ向けて各馬が最終追い切りを終えてきました。今回は追い切り映像やタイム、1週前の内容などから総合的に好調馬を判断し、とくに評価が高かった馬を3頭ピックアップしました。
グレナディアガーズ(牡4、中内田充厩舎)
12/21(水)栗東・坂路(良)4F53.3-3F37.8-2F23.8-1F11.6(強め)
C.デムーロ騎手を背に栗東坂路で2頭併せ。1勝クラスの僚馬ダノントルネードを併せて、しまい重点に追われる内容。強めに追われて食い下がる相手を、内から自身もラスト2F12秒2-11秒6の好ラップでまとめる瞬発力を見せて併入しました。1週前はCWコースで2頭併せを行い、6F79.6-1F11.3とここでも絶好の時計をマークし、全体時計の自己ベストを更新。直線はラスト1F11秒3という猛時計で、追走した相手も楽々と突き放して3馬身先着しました。約半年の休み明けとなりますが、先週・最終とびっしり追われて仕上がった模様。海外遠征から帰国後はなかなか体調が戻らず、本来予定していた帰厩の時期よりも遅れてしまったということで懸念がありましたが、追い切り時計からデキ落ちは皆無。力はしっかり出せる状態に仕上げられていると見て間違いないでしょう。
トゥラヴェスーラ(牡7、高橋康之厩舎)
12/21(水)栗東・坂路(良)4F55.4-3F39.7-2F25.0-1F12.0(馬なり)
栗東坂路で単走。序盤ゆったりと入り、しまいだけ軽く促されてラスト1Fは12秒0をマークしてゴール。流す程度の軽めの内容でしたが、1週前には一杯に追われて負荷がかけられているので問題なし。その1週前は鮫島克駿騎手を背に栗東坂路で追われ、4F51.1-1F12.4をマーク。全体時計は自己ベストと同等の時計で、しまいもやや失速ラップながらこれだけ好ラップでまとめてきたのは春の高松宮記念・4着以来。その高松宮記念は鼻出血で最後のひと伸びを欠いた経緯があっての4着で、暑い時期は苦手という面がある馬です。状態面が良かっただけに悔しい4着でしたが、今回は調整のしやすい季節に入ったことで馬も好調を取り戻してきた印象。秋3戦目のここでパフォーマンスを上げてきそうな気配十分です。
ルプリュフォール(セ6、松永幹夫厩舎)
12/21(水)栗東・CW(良)7F94.4-6F78.2-5F63.7-4F50.5-3F37.2-1F12.2(馬なり)
栗東CWコースを単走。長めからやって直線もしっかり追われて、6Fは自己ベスト更新、ラスト1Fも12秒2でまとめてゴール。道中は折り合ってしっかり我慢を利かせ、直線は馬が唸っていくほどの行きっぷりを見せました。1週前はCWコースを強めに追われ、6F79.0-1F11.6の好時計をマーク。1週前の時点で追い切りはまだ2本目でしたが、6F80秒を切る猛時計で、直線はラスト1F11秒6と文句なしの時計です。道中の折り合い、直線の反応と鋭さも抜群で、動き・時計ともに万全と言って良いでしょう。先週の時点でかなり元気が良さそうでしたが、最終追いでも馬が走りたがっているという印象を受けました。秋初戦のスワンS・3着と良い弾みをつけて臨めるここは、高いパフォーマンスが期待できそうです。