伝説の三冠馬シンザンを記念して創設されたレース「シンザン記念」が8日、中京競馬場で行われます。明け3歳馬のまだまだ人気と実力が伴っていない若駒たちのマイル戦ですが、過去の勝ち馬はこの後のクラシック戦線で大いに活躍しており、“出世レース”としても注目されている一戦です。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。
ライトクオンタム(牝3、武幸四郎厩舎)
東京の芝1600mのデビュー戦を快勝したライトクオンタム。内の馬を見ながら先手を取っていくと、うまくペースを落として逃げ、直線に入っても後続に並ばせずに2馬身半差をつけて逃げ切る強い勝ちっぷりでした。ラップも優秀で、重賞でもいきなり通用しそうな気配。ディープインパクト産駒の最終世代の1頭ということで注目度も高く、父の主戦だった武豊騎手が手綱を握る点も期待度を高めています。クラシック戦線の主役候補へ名乗り出ることが出来るかに注目です。
トーホウガレオン(牡3、石坂公一厩舎)
前走阪神の芝1800mで行われた未勝利戦を快勝したトーホウガレオン。4戦目でようやくの初勝利でしたが、デビューからの3戦は全て2着惜敗と常に首位争いを続ける堅実派です。前走後は朝日杯FSを予定していましたが、熱発で回避。立て直して満を持しての参戦となります。初勝利を挙げてひと息入ったここは力も出せるでしょう。マイルは初めてですが、1800mの走りを見る限りではマイルでも脚は溜まりそうな気配。中京コースは2000mを2戦していずれも先行して2着と安定しており、左回りも坂も問題なし。善戦マンで終わらず勝ちきった前走で弾みがついていれば、連勝もありえる1頭でしょう。
ペースセッティング(牡3、安田隆行厩舎)
昨年の京王杯2歳S・4着のペースセッティング。先月24日に阪神1400mで行われた1勝クラスの万両賞では好位追走から伸びてクビ差の2着に好走。デビュー戦と未勝利戦は1200mで、近2戦は1400mと短距離を走ってきており、初のマイル挑戦がポイントとなりそうです。京王杯2歳Sは控えて追い上げての4着で、前走は好位からと脚質には自在性があるので克服も十分可能でしょう。ここの結果次第で今後の路線も変わってきそうですが、この時期なら総合的な能力の高さで勝ちきれる可能性も十分。自己条件は堅実な2着で、今後大舞台へと飛躍するためにもしっかり勝って賞金を加算しておきたいところです。