このレースを始動戦とする馬も多く、今後の中・長距離戦線を展望するうえで、見逃せない一戦と言えるアメリカJCC。同レースを予想する上で重要視したいのが“持続力”です。

中山2200mは高低差5mを超える起伏に加えて坂を2度まわるタフなコース。また、小回りで最後の直線は短く、向正面で坂を下るため、どうしてもスパートが早くなりがちです。スパートしてからのスピードを維持する持続力勝負になりやすいといった特徴があります。

持続力のある馬から狙うなら、絶対に外せないのは昨年のセントライト記念の覇者ガイアフォースです。

今回と同じ中山2200mで行われたセントライト記念は、コース形態が作り出す特徴通り持続力が問われる展開となりました。レースはラスト4Fのラップが11.7－11.6－11.5と11秒台が3連続で続き、ラスト1Fが12.2と最後は落ちる展開。長い脚を使いつつ、地力の部分でもごまかしの利かない持続力勝負となりました。

同じくラスト4F地点から11秒台が3連続が続いたレースで昨年の日本ダービーが挙げられますが、このダービーを先行して3着に粘ったアスクビクターモアが持続力が評価されたこともあり、セントライト記念では1番人気に推されていました。そのアスクビクターモアを抑え込んで勝ちきったのですから、ガイアフォースの持続力はここでは最上位と見て間違いないでしょう。ということで本命はガイアフォースです。

続いて相手ですが、今年はガイアフォース以外については正直どの馬が来てもおかしくないメンバー構成という印象です。伏兵馬が食い込む余地は十分ということで、今回はオススメの穴馬を1頭紹介したいと思います。

その馬はブラックマジックです。昨年はカシオペアS・7着、アンドロメダS・6着の2戦のみという実績で、今回はさすがにハードルが高すぎる印象も受けますが、中山コースは4戦して2勝、2着1回、3着1回で馬券圏内率は100%と好成績です。2勝を挙げているのが2200mというところも好感が持てる点です。

そのうちの1回は2021年の迎春Sで、ここでは後に重賞馬となるウインキートス、デゼル、エリザベス女王杯で3着に好走したクラヴェルらを抑えきって快勝しています。条件戦とはいえ、この3頭を降して勝ちきったことは一定の評価ができると言えます。

鞍上はテン乗りの三浦皇成騎手、斤量も初の57kgと買い難い条件も今回揃ってはいますが、久しぶりに得意の中山コースへ戻ってきたこここそが買い時と言えそうです。

ということで今年のアメリカJCCは本命ガイアフォース、穴馬にはブラックマジックを絶対におさえておくという予想で勝負したいと思います。