今週はフェブラリーSへの最終関門となるG3「根岸S」が東京競馬場で開催。主役はダート界の〝新星〟として注目を集めているレモンポップか。

前走の武蔵野Sでは2着に惜敗したが、それまでダート1400mで4連勝を挙げており、マイルへの距離延長にも難なく対応してクビ差の2着なら悲観する必要はないだろう。

また、2走前のペルセウスSをでは4馬身差の圧勝で4連勝のゴールを決めており、現在東京コースを5戦連続で連対中と好成績だ。距離も馬場も前走で一定の手応えは十分に示したが、1F距離を短縮し得意の1400mへ戻るここは条件好転。重賞でも戦えることは十分証明できた今なら、勝ち負けは必至に思える。

ここは高い信頼度を持って重い印を打てそうだが、強いて不安点を挙げるなら「前傾ラップへの対応」か。昨年の同レースは前半がかなり速く、2F目以降は減速し続ける展開で上がりが掛かった形。過去の同レースの傾向を見ると、前半ある程度速く流れ、勝負所では多少の加速は示しつつも、4F目から一定に近いスピードを維持する形で流れる傾向が強い。

これまでレモンポップが好走してきたパターンは前半が35秒以上のスロー・ミドルペースがほとんどだ。この根岸Sでこれまでにない速いラップを経験する可能性が高い。気性面の問題はとくに見られないので大きな不安にはならないが、差し・追い込み向きの展開では勝ち切るのも難しくなる。

人気を集める馬となりそうなだけに、信頼しすぎるのも危険なようにも思える。とは言え、同様に人気を集めそうなギルデッドミラーの方には気性面の課題もあり、上位人気馬の中にはより速い流れが向かない馬もいる。アタマ固定とまではいかないまでも、崩れない安定感を持つレモンポップを中心視する方向で馬券を組むのがやはり無難かもしれない。