新星リオンディーズは強かった。2歳王者決定戦「第67回朝日杯フューチュリティステークス」が20日、阪神競馬場芝1600mで行われた。前週のチャレンジCをフルーキー号で優勝したM.デムーロ騎手が2番人気に推されたリオンディーズで最後方から大外一気の末脚を披露し2歳王者へと導いた。
勝ちタイムは1分34秒4。リオンディーズはデビューから2戦目にしてG1挑戦と強く出たが、今回の勝利で見事にG1初勝利を挙げた。通算成績は2戦2勝、重賞は初勝利。デビュー戦の1勝のみで朝日杯FS制覇はグレード制導入後は初めてで、デビューしてからわずか29日目でG1を勝利した。これは1998年に阪神3歳牝馬Sをデビューから3戦目で優勝したスティンガーと並ぶ記録で、最速タイ記録を達成した。デムーロ騎手は今回の勝利で朝日杯FS・3勝目を挙げ、記録尽くしのレースとなった。
1番人気に推されていたエアスピネルは前走のデイリー杯2歳Sを圧勝して朝日杯FSでも好走が期待されていたが、最後の直線ではG1完全制覇がかかる武豊騎手を背に一旦は抜けだしたものの、馬群の一番外から一気に脚を伸ばしたリオンディーズに捕らえられると3/4馬身差をつけられ2着に敗れた。さらに4馬身差の3着には11番人気のシャドウアプローチが入着した。
2歳王者に輝いたリオンディーズの今後の予定はまだ未定であるが、2歳牡馬では初の2戦2勝G1馬となり今後のクラシックレースを引っ張っていく馬として名乗りを挙げたと言えるだろう。