ダートの頂上決戦「フェブラリーS」が今週末、東京競馬場でいよいよ開催される。主役が不在と言われるダート界で、今一番頂点に近いのはおそらくゴールドドリーム。この馬で間違いないだろう。
昨年は2戦しかないダートのG1を両レースとも快勝し、JRA賞の最優秀ダートホースに選ばれた。地方や海外のレースでは凡走するので評価が難しい馬ではあるが、中央での成績は抜群。地方は地方、中央は中央と分けて考えるべきで、この馬に関しては中央以外のレースは今回は度外視しても良いだろう。
前走のチャンピオンズCでは唯一後方から差しが決まった馬で、叩いて良化も見込まれ、舞台も得意な東京コース。条件はこれ以上にないくらい揃っていると言っていい。
好メンバー集まるも、不安材料多し。好条件が揃ったゴールドドリームで間違い無しか?
チャンピオンズC・2着のテイエムジンソクが今回は最大のライバルとして注目されているが、前走は最高の展開でも押しきれなかった点に加え、初の東京、初のマイルという点からも、重い印を打つのは少々危険な人気馬のように思える。昨年春に本格化してからの勢いと実績を考えれば当然の人気かもしれないが、過剰に人気する可能性もあるので惑わされないようにしたいところだ。
その他の有力馬には、前走の根岸Sの1,2着、ノンコノユメとサンライズノヴァ。1月の川崎記念を逃げ切って完勝したケイティブレイブ、昨年武蔵野Sを勝ち中央重賞5勝目を果たしたインカンテーションなど、ダート重賞で活躍する猛者たちが揃い、G1らしいメンバー構成となった。
しかし、ノンコノユメは前走で華麗な復活を遂げたが、パワーがなくスピードタイプのこの馬は、時計の速い馬場にならない限りは厳しいだろう。サンライズノヴァは距離延長で一度も勝てておらず、ここは鬼門となる。ケイティブレイブは父同様に左回りの実績がなく、マイル実績もなし。インカンテーションは同コースの武蔵野Sを勝ったが、7歳以上の馬が30年近く勝てていないこのレースでは分が悪いか。
各馬の特徴と今回の舞台を照らし合わせるとどの馬も一長一短といった感じである。競馬のレースで不安要素がない馬なんてほとんどいないとは思うが、上記の有力馬の条件を考えればやはりゴールドドリーム以上に好条件が揃っている馬は見当たらない。やはり中心はこの馬で間違いないだろう。
平昌オリンピックでは未だに金メダルが獲れていない日本勢だが、フェブラリーSではゴールドドリームが揺るぎない存在と考え、G1・2連勝に期待したい。