今週は春のマイルG1に向けて重要な前哨戦である「東京新聞杯」が東京競馬場で開催。昨年はイルーシヴパンサーとファインルージュで4歳馬のワンツーが決まっており、明け4歳馬が好走傾向にある同レース。
今年の明け4歳馬で主役となりそうなのは、昨年牝馬三冠戦線で上位争いを演じたナミュールだろう。前走のエリザベス女王杯では5着に敗れたが、序盤のポジション争いでゴチャつき、コーナーでは何度か接触もあり、タフな馬場もあって苦しい競馬を強いられた印象。
オークスでは3着、秋華賞が2着と牝馬のトップクラスにランクされる1頭で、初めてとなる牡馬との混合重賞でどんなレースを披露するかが見どころとなる。中距離ばかり使っての久々のマイル戦ということで、追走も近走よりタフなものになるだろう。ただ、マイル戦は全3勝をあげるベストディスタンスで、東京マイルの赤松賞では後の二冠馬スターズオンアースを撃破し快勝、阪神マイルのチューリップ賞では阪神JFの覇者サークルオブライフを降して快勝と、適舞台のマイルでは強豪相手に勝ち切る強い勝ちっぷりを見せてきた。
また、陣営は「今回は目一杯に仕上げないで臨もうと思っている」とコメントしておりあくまでこの次が本番という態勢を整えている。マイル路線ならこの後はヴィクトリアマイル、安田記念あたりか。中距離路線もまだ視野に入っているなら宝塚記念あたりも候補に入る。いずれにせよ、悲願のG1獲りへ向けてここは好発進を決めておきたいところ。「ここは通過点である」という陣営のスタンスは強気だが、初の対牡馬戦とは言え、G3のここなら無様なレースは許されない一戦と言えるだろう。