海外競馬でも日本馬の強さを象徴したのが今年の香港カップ。エイシンヒカリ・ヌーヴォレコルトでワンツーフィニッシュを決めました。秋の天皇賞に参戦の可能性もあったフリーイーグルの惨敗が気にはなりましたが、エイシンヒカリの単勝38倍はいくらなんでも人気がなさすぎましたね。
日本馬は世界に十分通用する、と来日する外国人騎手がほぼ口をそろえて言ってくれますが、現実に勝てていないのが凱旋門賞。ただ世界一を決めるレースか、というと、最近の風潮は少し違っているかもしれませんが、数々の名馬が分厚い壁に跳ね返されてきたのは事実ですから、やはり日本のホースマンの悲願と言えるでしょう。
そんな分厚い欧州の3歳クラシックに早くもエントリーをしている日本馬がいるのをご存知でしょうか?しかも来年ではなく再来年の2017年です。つまりまだ1歳馬。現状でエントリーしているのが総勢で416頭います。もちろん全馬が出られるわけもなく追加登録してくる馬もいますので、現状のエントリーはほとんど参考にはなりませんが、日本馬で欧州のクラシックとなると、凱旋門賞以上に厳しく、また凱旋門賞以上に夢のあるお話だと思いませんか?
日本馬は9頭現在登録していますが、その中で日本人馬主名義は3頭。ご紹介しておきましょう。グローリーサンディの2014(父スクリーンヒーロー)、タイキシャインの2014(父アイルハブアナザー)の2頭はマイネル・コスモ軍団でおなじみの岡田繁幸さん名義。そして、ダンスザクラシックの2014(父ルーラーシップ)が「カレン」の冠でおなじみの鈴木隆司さん名義。
興味深い点が1つ、いずれの馬もサンデーサイレンスゆかりの種牡馬の産駒ではないこと。スクリーンヒーローはモーリスを輩出したように一発がある種牡馬。ルーラーシップは自身は未完の大器で終わってしまった印象だけに、どう出るか楽しみな1頭です。2年後にこの3頭が果たしてイギリスダービーに出走を果たしているかどうか、忘れずに覚えておきたいものです。