春の中長距離G1戦線へと繋がる伝統の重賞、京都記念がいよいよ阪神で開催。今年も豪華メンバーが顔を揃えているが“主役”と言えるのは昨年のダービー馬・ドウデュースだろう。
実績や期待度を考えれば1番人気を争う1頭となること間違いなしだが、秋はフランスの凱旋門賞に挑戦するも、直前の雨で馬場が荒れに荒れていたことが響いてかまさかの19着大敗。国内ターフを走るのは昨年5月のダービーぶりで、海外帰り初戦、約9ヶ月ぶりの国内戦ということで不安は少なくない。全ての壁を乗り越えて復活Vを果たすことができるのかに注目が集まるところだ。
やはり気になるのは凱旋門賞からどこまで走れる状態の整えてこれているのか。同じく凱旋門賞に出走し11着だったタイトルホルダーは、序盤から積極的にレースを作って自分の形には持ち込めたが、ハイペースでもあそこまで馬場が悪いと後ろを離して逃げるのはさすがに難しかった。続く有馬記念では単騎逃げに持ち込んだが、直線に入るころには余力なしで9着に敗退。凱旋門賞からの“見えない疲れ”が敗因であったという声が聞こえてくるのも無理が無いだろう。
ドウデュースもフランスG1の疲れがないはずは無いが、こちらはたっぷりと休養してから帰厩しており臨戦過程は良い。1週前追い切りでは主戦の武豊騎手とのコンビで栗東CWの3頭併せを消化。6F80.3-3F36.9-1F11.2の好時計をマークし、最先着で入線とピッチも上げに来ている。馬体も増えている印象があり、前走からの上昇度は高そうだ。海外遠征によるダメージは心配なし、馬券圏内率100%の国内戦、良馬場開催濃厚で状態面も戻っているなら、ここはドウデュースで盤石のようにも思える。
とは言え、このあとはドバイターフを目標にしているようで、叩きのここで全幅の信頼を置くのは怖いということもあるだろう。まずは何より“状態面”の見極めが最重要。1週前の追い切りは好調ぶりを示したが、抜かりのない仕上げでレースの臨めるかどうか。レース本番まで同馬の動向から目が離せない。