今週末は東京のダートマイルが熱い。日曜メインのフェブラリーSは今年初のG1ということで注目を集めること間違いないが、9Rのリステッドレース・ヒヤシンスステークスも見逃せない。中央では6月のユニコーンステークスまでダート重賞がない3歳ダート路線にとって、同レースは貴重な一戦となる。
実績最上位は前走の全日本2歳優駿・2着から参戦するオマツリオトコだ。昨年は函館2歳S・3着と芝の重賞でも活躍したが、その後は兵庫ジュニアグランプリを4馬身差で完勝、全日本2歳優駿・2着と地方の砂で活躍。ここは堂々の主役とみて間違いないだろう。
芝も含めたキャリア5戦中4戦でメンバー最速の末脚を発揮しており、日本のダートコースで最長距離の直線を誇る東京ダートマイルが舞台なら自慢の爆発力も発揮しやすいはず。3歳ダートチャンピオンの座も狙える能力と実績だが、気になるのは“左回り”が舞台という点だ。
左回りは前走と3走前のヤマボウシ賞(1着)で経験済みで、一見適性は高そうに見える。ただ、前走の全日本2歳優駿・2着後、鞍上の横山武史騎手は「返し馬から左回りが得意じゃないと感じていて、その不安が出た。地力だけで頑張ってくれた」とコメントし、敗因は左回りと指摘。とは言え、距離的なロスも最小限におさえ、不得意と言われた左回りでもうまく立ち回った。最後は決め手の差だったと言えよう。右回りで改めて期待したいという想いはあるが、良いレースのないこの時期は左回りのこのレースでも期待するしかない。
そしてもう一点気がかりなのは“斤量”だ。今回は58kgと圧倒的なトップハンデを背負うことになる。全日本2歳優駿・3着のペリエール、中山1800mの未勝利を5馬身差で完勝してきたクロックフォードが56kgを背負っており、斤量面のアドバンテージはむしろこの2頭にある。背負う斤量は分かっていたはずなので、当然ここは勝算あっての参戦と見ていいが、3歳のこの時期に58kgは酷な斤量だ。
不得意とされる左回りの舞台、58kgの斤量と不安材料なく迎えられるわけではないが、能力上位は明らか。あっさり克服して勝ち切ることが出来るのか。斤量も人気も背負うことになるオマツリオトコの走りから目が離せない。