2015年12月26日(土)第10回阪神カップ(G2、芝1,400m)が阪神競馬場で開催されますが、この時期の競馬界隈の話題はほぼ99%有馬記念一色。有馬記念は翌日の27日、場所も中山競馬場と環境は全然違えど、売上規模や出走馬、レース自体の知名度などを考えると仕方のないことかもしれません。
とはいえ、有馬記念が大規模すぎるだけで、今回の阪神カップも決して見捨てたもんじゃありません!さすがG2と言えるような、優秀な競走馬が多数そろってきております!それもそのはず、有馬記念が2500mという中長距離の開催に対して、阪神カップは1,400m。ほぼスプリント路線です。スプリントの重要レースは2週間前の香港スプリントを除くと、先月末の京阪杯、さらに遡ると10月頭のスプリンターズステークスと、とにかくレース数が少ないのです。
香港スプリントへ招待されるほどではないもののある程度素質のあるスプリンターたちは、出られるレースが限られている以上、必然的に濃密なレースとなる場合が多いです。
そして阪神カップ、過去のレースデータを見るとぱっと見で気になる点が浮かび上がってきます。それは、連覇の多さです。まだまだ若いレースで、過去に9回しか開催されていませんが、優勝馬は6頭しかいません。フサイチリシャール(3牡)、スズカフェニックス(5牡)、マルカフェニックス(4牡)の3頭が1勝ずつして、キンシャサノキセキ(6,7牡)、サンカルロ(5,6牡)、リアルインパクト(5,6牡)の3頭が2連覇ずつしています。そして3, 4歳の若手の優勝が少ない、というのも見られます。
連覇が多いということは、阪神カップへの適性が通用しやすい、紛れの少ないレースであるということがいえます。昨年覇者のリアルインパクトは先月のマイルCSを最後に、2着のコパノリチャードも京阪杯で引退していますが、それ他、昨年から続けて出走する馬を確認してまいりましょう。
3着ダイワマッジョーレ、4着ウリウリ、10着タガノブルグ、14着クラレント、15着ロサギガンティア、以上の5頭が昨年に引き続き出走しますが、10着以下の3頭は先程の論理で行くとチャンスは薄いでしょうが、昨年の1,2着馬が引退している以上、3,4着のダイワマッジョーレ、ウリウリは非常に高ランクで期待をかけられます。
とはいえ、反対に今回が初出場の馬も見過ごすわけにはいきません。中でもその戦績から圧倒的に注目したいのがビッグアーサー。8戦6勝で連対率100%は誰が見てもご立派な成績。ケチを付けるならば重賞2回の挑戦が共に2着、いまだ重賞未勝利であるという点。それでも簡単なレースだとしても安定して上位に入り続けるのは簡単ではありません。また、昨日の坂路調教でも上がり12.2秒の快速を叩き、先週は4F52.6秒と長く使える脚も披露しています。
昨年の優勝馬リアルインパクトは阪神カップをステップに豪州G1の連戦を優勝と2着という好成績につなげていきました。今年の勝ち馬も来年にどうつなげる戦績を出すか、非常に見ものとなっております!