いよいよ競馬年末の祭典「第60回グランプリ有馬記念」開催まであと2日となりました。毎年恒例でもはや競馬ファンのみならず、一般的にも一年を締めくくるための一大イベントとしてある程度認知されてきているというのは競馬に浸かりきった私の思い込みだけでしょう!
さて、そんな有馬記念ですが、そこかしこで今年の出走馬は例年に比べてレベルが低い、ということがささやかれています。確かに昨年は牝馬にしてジャパンカップ2連覇を果たしたジェンティルドンナ、ワールドサラブレッドランキングで1位に輝いたジャスタウェイ、一昨年は三冠馬オルフェーヴルなど、歴史に名を残す出走馬がいたものです。
スターホース・ゴールドシップの存在
今年もGⅠ六勝馬のゴールドシップがいるじゃないか、とは言いますがゴールドシップは今年で4度目の有馬記念出走ということで目新しさがないのは拭えず、続く古馬の人気馬ラブリーデイも確かに今年のパフォーマンスは圧倒的ではありましたが、秋4戦目ということで期待感は若干薄め。牝馬を見ればショウナンパンドラも出走回避。
そして三歳馬を見ると、牡馬牝馬それぞれクラシック2冠を達成したドゥラメンテは怪我により出走不可、ミッキークイーンも休養のため放牧となりました。牡馬はそれでも菊花賞馬のキタサンブラックが出走いたしますが、牝馬は桜花賞のレッツゴードンキも出られません。こうして改めて見ると、年末の祭典・一年で一番豪華なレースにしては少々小粒に見えてしまうのもわからないわけではありません。
層の厚い中央競馬・注目は上がり馬
それでも日本の競馬界は有力馬が少々回避したところでレースの格が堕ちてしまうほどレベルは低くありません。その下には層の厚い中堅層が続々出走を続けます。よく言ってしまえば、トップ連中が抜けたおかげでレベルの圧縮が行われ、より緊迫した競争が楽しめるレースになったともいえます。つまり、人気を集めるはずだった競走馬がいないことで、人気の集まらない高配当馬の勝率が高くなるのです。
そして、中でも注目したいのが上がり馬です。よく有馬記念はその年の世相を表すレースになると言います。これはオカルト的な見方も出来ますが、論理的に考えて、レースは世相を表して当然ともいえます。好調な馬が好調なまま勝つことに、なんの不思議もないからです。
そう考えると今年の有馬記念は上がり馬が多く出走しています。狭義で見ても、目下4連勝中のアルバートと、3連勝中で菊花賞3着を含めば6連続で馬券に絡んでいるゴールドアクター、そして広義で見るならばダービー惨敗後の2連勝で菊花賞を獲得したキタサンブラックや前走ジャパンカップでついに連勝ストップしたものの、昨年までの戦績と比べれば上がり馬と言っても過言ではないでしょうラブリーデイも。もちろんキタサンブラックやラブリーデイはすでに戴冠済、評価も高いためオッズ的な面白みはありませんので、ここでおすすめしたい上がり馬は狭義のほうで、前者のアルバートやゴールドアクター。
それに加えてもう1頭、遅咲きながらも良血統のトーセンレーヴも忘れてはなりません。2012年から3年間も勝利から遠のいていたところ前走、前々走と2連勝を続けての出走。しかも先週からの連闘ということで動向の気になる馬です。
実力の上下幅が狭まっている分、勢いのある馬が有利と見て、右肩上がりに成績を伸ばしている上がり馬から馬券を購入していくのもオススメですよ!