昨年、新規一口馬主クラブとして立ち上げた「DMMドリームクラブ」はこれまで3頭の馬がデビューしましたが、新馬を勝ち上がったのはこのキタノコマンドール1頭のみ。先にデビューしたディープシャインとアイワナシーユーは新馬戦を敗れ、未勝利戦でも苦戦中といった状況です。
映画監督でタレントの北野武(ビートたけし)氏が命名したことで話題にもなっているキタノコマンドールは、新馬後はすみれSに出走し、後方外から見事に差し切り無傷の2連勝を果たしました。
そして先月12日、キタノコマンドールを管理するDMMドリームクラブは公式ツイッターで同馬で皐月賞へ向かうことを発表。デビュー戦ではC.ルメール騎手、すみれSでは福永祐一騎手が手綱を握っておりましたが、皐月賞へはM.デムーロ騎手とのコンビで臨むことを29日に発表。
前走のすみれS後は一旦放牧へ出され、先月22日にはノーザンファームしがらきから栗東へ帰厩。29日に2週前追い切りを行い、CWコースにマウントゴールドとともに入場し、6F82.2‐5F66.7-4F52.2-3F37.8-1F12.1秒をマーク。順調に調整は進められております。
クラシック制覇で流れを変えたい?!キタノコマンドールに“一縷の望み”
ネット証券大手の「DMM.com証券」による競馬界への電撃参戦は、関係者にとっても、そして競馬ファンにとっても大きな衝撃を与えることとなりました。1口馬主の常識を覆す画期的システムの導入、芸能界の大御所による競走馬の命名、厩舎からの動画配信など、斬新なサービスや話題を提供し、業界に新風を巻き起こしてきました。
しかし、募集馬の口数やデビューした頭数とその実績を見れば、事業としての業績が芳しくないのは明らか。そんな中で唯一勝ち上がっているキタノコマンドールはDMMにとって一縷の望みと言えるでしょう。クラシックの皐月賞への参戦を発表し、リーディングジョッキーのM.デムーロ騎手とのコンビを早々に手配。相変わらず話題性を作ることだけは右に出る者はいないDMMですが、あとは結果さえついてくればという感じではないでしょうか。
デビュー3戦目で、且つすみれSという異例のローテーションで皐月賞へ臨むということを考えれば厳しいと見るのが一般的見解ですが、未知なる魅力、リーディングジョッキーのミルコ騎手が鞍上ともなれば期待したくもなるでしょう。昨年デビューしたばかりの新参馬主ですが、クラシック初挑戦の結果は果たして?!
第78回皐月賞は、4月15日(日)に中山競馬場にて15時40分に発走予定。