1月17日(日)は中山競馬場で「第56回京成杯」が開催される。中山・芝2000mで行われる同レースは春に開催されるクラシックレースの「皐月賞」と同じ舞台である。クラシックへ向けて早めにこの距離とコースを経験させておくのは良いアドバンテージになりそうだ。しかし、残念ながらこれまで同レースの勝馬から皐月賞を優勝した馬は出ていない。歴代の勝馬で目立った功績を残した馬と言えば2010年の勝馬・エイシンフラッシュくらいだろうか。京成杯を勝った後に皐月賞に挑み3着に入着し、その後日本ダービーを優勝して見事にG1馬に輝いた。
エイシンフラッシュと同レベルの素質がある馬が今年存在するかどうかは分からないが、中山の2000mという難しいコースを克服して活躍ができるなら今後の展望も明るいと言えるだろう。
「良い素質を持っている」、期待の若駒メートルダール
未勝利、葉牡丹賞(500万下)と2連勝中のメートルダール(牡3・美浦)は調教師の戸田博文師からも「良い素質を持っている」とお墨付きの馬だ。前走の葉牡丹賞は京成杯と同じ中山の2000mが舞台で、すでにコースは経験済みだし勝ち星もあげている。近2戦は戸崎圭太騎手が手綱を握っており、京成杯でもこのコンビで挑む予定となっている。昨年2015年は130勝を挙げ2年連続の全国リーディングとMVJを獲得したばかりの戸崎騎手なら心強い。
とは言えメートルダールもまだ明けの3歳。レースでは寄れたりする場面もあり、荒削りなところがまだまだ子供っぽい。前走で見せた終いの切れのある差し脚は磨けば今後強い武器となるだろうし、素質は十分あるのでレースを使いながらしっかり走れるようになっていってほしい。将来クラシックホースになるのを期待して今のうちから唾をつけて馬の成長を見て楽しむのも競馬の醍醐味の一つである。