【美浦ステークス予想2023】前走凡走でも巻き返し必至の1頭とは?

中山競馬の日曜メインは、芝2000mで行われる3勝クラス「美浦ステークス」が開催。

今年はスピカS・3着から参戦するスパイラルノヴァ、2勝クラスを強い勝ち方で勝ち上がってきたモーソンピーク、昨年のニュージーランドTで4着の実績もあるエンペザーなど面白い馬が多数揃ったが、中でも注目したいのは今年1月の迎春Sで2着に好走したサンストックトンだ。

デビュー当初から期待の大きかったワールドエース産駒の4歳馬で、昨年の京成杯(7着)、共同通信社杯(10着)では同産駒の重賞初Vを果たしてくれるのではないかと、密かに期待していた1頭だ。結果的にいずれも力不足で敗退したが、夏には札幌芝1800mの1勝クラスを4馬身差で圧勝し、10月には東京2400mの2勝クラスを上がり最速33秒8の脚で快勝と、着実に力をつけてきた。

引っ掛かるところがなく長い距離で活きてきそうなタイプという印象があり、秋は菊花賞トライアルへ向かえば面白くなるとも思っていたが、マイペースなローテーションを貫いて丹念に成長を促してきたことが確かな成長へと繋がったとも言えよう。

とくに評価したいのは東京2400mの2勝クラスの内容で、8頭立ての最後方から直線だけで差し切り勝ち。スローで流れた割には勝ち時計の2分24秒5は優秀で、最後も33秒8の脚で差し切り一枚上の決め手を発揮してきた。続く迎春Sでも2着に敗れたしたものの、12kg増での昇級戦としては十分に力を示しており、今年も順調なスタートをきったという印象をうけた。

それだけに、前走の早春S・8着の内容は不本意だった。逃げ馬が後続を離していったが、ペース的にはそこまでキツくなく、スローのヨーイドンで届かずという内容。同馬向きの展開ではなかったが、やや負け過ぎな感が強い一戦ではあったと感じたファンも少なくないだろう。

おそらくは距離が長すぎた、もしくは状態面が整っていなかったかのどちらかが敗因と考える。やや太め残りの仕上がりで、追い切りでもしまいの切れは鈍かった。距離についても、前走の内容で2000m前後が適距離である可能性が高いと改めて評価を見直す必要性が出てきたと感じる。

そういった意味で今回2000mへの距離短縮は好材料。得意の中山コース替わりとなる点もプラスだ。先週22日の1週前追い切りでは、美浦の南Wで6F82.7-1F11.6の好時計を馬なりでマークしてきており、時計面でもしっかりと前走から良化を見せてきている。

前走の負けで見限るのは早計。ここは復活の条件が整ったと見て、再びあっと言わせるシーンに期待したい。