牡馬クラシック第一弾「皐月賞」へ向けて各馬が最終追い切りを終えてきました。今回は追い切り映像やタイム、1週前の内容などから総合的に好調馬を判断し、とくに評価が高かった馬を3頭ピックアップしてみました。
ソールオリエンス(牡3、手塚貴久厩舎)
4/12(水)美浦・南W(良)6F83.8-5F68.1-4F53.0-3F37.3-1F11.2(馬なり)
横山武史騎手を背に美浦の南Wで2頭併せ。古馬2勝クラスの僚馬ヴァーンフリートを4馬身追走し、4コーナーで内から差を詰めて並びかけると、直線はジワジワと伸びて交わしてクビ差先着しました。直線では鞍上は手綱を抑え気味でしたが、抑えきれないくらいの活気を見せてラスト1Fは11秒2の猛時計をマークしました。先週意欲的に追われた分今週は軽めで、併せ馬とも併入の指示が出ていたようですが、手応えの良さを抑えきれずに先着。行かせていればさらに好時計をマークしていたでしょう。1週前は南Wで同じヴァーンフリートと併せ馬を行い、6F80.8-1F11.1の好時計をマークし、2馬身半先着。全体は自己ベストを更新で、しまいの11秒1もラスト1Fの自己ベストです。絶好の仕上がりと見て間違いないでしょう。
ベラジオオペラ(牡3、上村洋行厩舎)
4/12(水)栗東・CW(良)6F84.3-5F68.9-4F53.7-3F38.8-1F11.8(馬なり)
栗東CWコースで2頭併せ。3歳未勝利の僚馬マコトヴェリーキーを4馬身先行させ、序盤は折り合いを確かめながらゆったりと追走。徐々にペースを上げていき、4コーナーで差を詰めて直線で内から並びかけると、軽い促しに鋭く反応して加速し、ラスト1Fは11秒8の好時計で伸びてクビ差先着しました。1週前は田辺裕信騎手を背にCWコースで2頭併せを行い、6F82.8-1F11.6をマークし、古馬3勝クラスのモズリッキーに半馬身先着。先週・最終と比較的軽めですが、スプリングSから中3週とデビュー以来最も間隔が詰まって初の在厩調整という臨戦過程を考えれば、十分な内容です。しっかり折り合って直線も好反応で伸びも優秀、前後左右のバランスも取れており、精神的にも大人な馬という印象を受けます。疲労感は全く無く、連勝の反動は一切感じられません。この気配と完成度なら、引き続き高パフォーマンスが期待できそうです。
トップナイフ(牡3、昆貢厩舎)
4/12(水)栗東・CW(良)6F86.6-5F72.0-4F57.0-3F41.2-1F13.1(馬なり)
横山典弘騎手を背に栗東CWコースで単走。終始ゆったりとした馬なり中心の調整で、最終追いはかなりソフトな仕上げとなりました。「気分良く走らせたい」という横山騎手の提案ということですが、実際同馬は1週前まででしっかり仕上がっているので、オーバーワークにならないようにするための微調整と捉えて良いでしょう。その1週前は、横山騎手を背にCWコースで2頭併せを行い、6F82.3-1F11.4で古馬1勝クラスのサードフォースに半馬身先着。2週前にも速い全体時計を出しながら終い11秒台でまとめる追い切りを消化しており、先週まではしっかりやっています。前走時の追い切りでは序盤の勢いを維持できず終いに大きく失速して併せ馬にもあっさり遅れていたので、今回は大幅に良化。最終追い切りで息を整え、万全の状態に整ったのではないでしょうか。