内が荒れてきた最終週の中山に加えて今週は前日の土曜が雨。道悪の適性は考慮しておく必要がありそうです。
とは言え、この時期の3歳馬はまだ重馬場を経験していない馬も多く、重馬場の好走実績があるというだけでも大きなアドバンテージとなります。
となれば狙いたいのは、重馬場のスプリングSを勝ったベラジオオペラです。
前走以前の2戦は先行から抜け出す形でしたが、前走は中団を追走しながら前を深追いすることなく、控える戦略の競馬を展開。道中はしっかり折り合いをつけ直線も馬場の良い外に持ち出すと、重馬場を苦にせずメンバー最速の上がり3F35秒7の脚で見事な差し切り勝ちを決めました。
また、序盤600mは35秒4、1000m通過は59秒4という厳しい流れから、後半800mも12秒台連発という持久力戦でした。これまでとは異なるレース運びにしっかり対応してきたレースセンスは抜群で、タフな馬場、タフな展開を差し切った決め手も見事。
このような立ち回りができれば距離の延長も全く問題なく、タフな馬場となっても十分に有力視できるでしょう。今の中山の馬場なら引き続き高いパフォーマンスが期待できると見て、本命視したいと思います。
続いて相手ですが、先日公開した過去10年の傾向とデータでも述べた通り、同レースは「8番人気」が複勝率50%を挙げるなど伏兵の台頭が目立つ一戦。上位勢が比較的拮抗している今年は、伏兵が食い込むチャンスは十分と言えるでしょう。
そんな中で穴馬として有力視しているのは、前走スプリングSの2着馬ホウオウビスケッツです。
こちらもベラジオオペラ同様、スプリングSの好走馬でタフな馬場を前目からしぶとく粘っての2着でした。新馬戦、2走前のフリージア賞といずれも逃げ切り勝ちでしたが、前走は同型もいたので一歩引いての先行策を展開。
ハイペースを考慮するとこの馬のポジションでも厳しかったはずですが、削がれずにしっかり一足使ってきたのは素質の高さも当然ありますが、コースと馬場の適性がマッチしていたからでしょう。時計勝負では評価は落ちる1頭ですが、水分を含んだ最終週の中山なら食い込んでくる可能性は十分ありそうです。
枠も5枠9番と極端すぎないところを引けたのも好材料。奇しくも隣の8番は同じ逃げ馬候補のトップナイフで、鞍上は父・横山典弘騎手と親子揃って絶好枠です。序盤の親子対決も大きな見どころとなりそうです。当然トップナイフも無視できない存在ですが、今回も伏兵扱いが濃厚なホウオウビスケッツはとくに警戒しておきたい1頭です。
ということで今年の皐月賞は本命ベラジオオペラ、穴馬にはホウオウビスケッツを絶対におさえておくという予想で勝負したいと思います。