古馬牝馬によるマイル女王決定戦「ヴィクトリアマイル」が東京競馬場で開催されます。過去にはストレイトガールやヴィルシーナが同競走の連覇を果たしており、他にも過去に好走した馬が再度好走するケースが多く、リピーターの活躍が多いという特徴がある同競走。
ということでまずはこのレースの常連から注目してみたいと思いますが、今年で3度目の出走となるレッツゴードンキが出走数では最多となります。3歳時には桜花賞を制し、近年も高松宮記念やスプリンターズで2着に入着するなどG1でも大健闘。まだまだ衰え知らずの6歳牝馬です。
「G1馬でこのレースの常連なら!」と期待をしたくもなりますが、過去2回のヴィクトリアマイルを振り返ってみると、昨年は3番人気に推されるも11着に大敗し、一昨年は10着と、いずれも二桁着順に敗れるという内容でした。
一昨年は速い時計の出る馬場でさらにハイペースとなり消耗して惨敗、昨年はスローペースでしたが馬体重がマイナス10キロで発汗も目立っており、入れ込んだ状態で外外を周り惨敗という内容でした。
東京マイルはマイル戦ながらスタミナ消耗戦になるコースで、中距離を走れるくらいのスタミナが必要とも言われているコースです。マイルは距離が長すぎるのでは?と懸念されるファンも少なくないと思いますが、さらにスタミナを要する東京のマイルとなればその不安もいっそう大きくなることでしょう。
実際、レッツゴードンキの東京(芝)の成績は【0-1-0-3】と決して良くはありません。マイルG1の桜花賞を制してはおりますが、この時は逃げてスローに落としてスムーズに走れたことが大きかったと言えます。課題である折り合いの問題さえクリアできれば、マイルでも十分戦えますが、折り合いに苦しんできた過去を見るとやはり今回も折り合いは課題となってくるでしょう。
不安材料が多い中、チャンスはあるのか?
まずはやはり先にも申した通り折り合いの問題をクリアする必要があります。前走の高松宮記念(2着)ではレース後に「次のレースのことも考えて、無理に前へ行かせることなく自然な形で直線まで走らせました。」とコメントしており、ヴィクトリアマイルへ向けて後方からの競馬を意識していることが分かります。出して行けば掛かるリスクがあるという難しいところがあるので、後ろで折り合い上手く脚を溜めることができれば最後は見せ場を作ってくれるでしょう。
もう一つのポイントは馬場。立派な馬格やその血統を見ても分かるように、レッツゴードンキはパワータイプ。フェブラリーSを走って5着に入着するなど、ダートも走れる力強い脚とスピードがあります。時計が掛かるタフな馬場になればこの馬向きのレースとなりそうです。
距離的にマイルは適性ではないかもしれませんが、馬場が向いて完璧に折り合えばマイルでも十分好勝負可能。6歳になった今年も高松宮記念で2着と力の衰えは見られず、牝馬限定のここなら完勝してもおかしくない、そんな魅力のある一頭です。