東京競馬の土曜メインは安田記念に向けた最重要ステップレースとも言える「京王杯SC」です。毎年このレースは本番の安田記念へ向けた前哨戦と捉える馬と、1400mへの適性を考えてここがメイチ勝負の馬との対決という構図になっています。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。
ダノンスコーピオン(牡4、安田隆行厩舎)
前走の香港マイル・6着から巻き返しを狙うダノンスコーピオン。昨年のNHKマイルCの覇者で、続く富士Sも勝ち馬と0秒1差の3着に好走しており、東京コースは好成績。目標は当然この次の安田記念となりますが、道中のペースは流れた方が良いタイプで、1400mにも対応できるスピードは持ち合わせている1頭です。秋はマイルCS・11着、香港マイル・6着と不発に終わっていますが、マイルCSは稍重明けの良馬場で伸びず、香港マイルは出遅れと噛み合わない競馬でした。馬場状態の良い今の東京なら巻き返しが期待できそうです。
ピクシーナイト(牡5、音無秀孝厩舎)
前走の高松宮記念・13着から巻き返しを狙うピクシーナイト。前走は約1年3ヶ月ぶりの復帰戦でいかにも休み明けという内容でした。また、復帰戦がタフな不良馬場では致し方ないと言えるでしょう。基本的に高速馬場でパフォーマンスを発揮してきた馬で、今の東京は合うはず。3歳ではスプリンターズSを制した素質馬で、まだまだ復活は期待できる1頭。久々を使われて状態が上向いてくれば上位争いは可能でしょう。前走は久々で不良馬場という言い訳が立ちましたが、G1馬としてここで終わるわけにはいかない実力馬。正念場となりそうです。
ゾンニッヒ(牡5、池江泰寿厩舎)
前走のダービー卿チャレンジT・3着から駒を進めるゾンニッヒ。重賞初挑戦でしたが、大外枠スタートからの厳しい競馬を強いられながらも、勝ち馬とは0秒2差の3着と大健闘の内容でした。2走前の東風Sでは、大逃げを決め込んだ馬に、離れた2番手、次の3番手も離れて追走と仕掛けにくい縦長の隊列でしたが、前残りを追い込んで2着に好走。一戦ごとにパフォーマンスを上げてきており、重賞勝利も時間の問題と思える1頭です。マイルが主戦場でコースも一瞬の脚が活きる中山コースが得意という印象がある馬で、長い直線の東京1400mでも力を出し切れるかどうかがポイントとなりそうです。