【日本ダービー2018予想】異例のローテーションで勝てるのか?過去30年の“間隔”データから考察してみた

例年、ダービーは皐月賞組が人気の中心となる傾向にありますが、今年は異例のローテーションで臨む2頭の馬が人気上位となっております。弥生賞の勝ち馬ダノンプレミアムと、毎日杯の勝ち馬ブラストワンピースです。

ダノンプレミアムは昨年の最優秀2歳牡馬で4戦無敗、ブラストワンピースも新馬戦から条件戦、そして前走の毎日杯と完勝して3戦無敗。皐月賞組を差し置いて、前走皐月賞以外組の無敗馬2頭が高い前評判を得ているといった状況です。

傾向的には、ダービーの過去10年の傾向で記した通り、過去10年で8勝を挙げている皐月賞組が断トツの好成績ですが(8-7-4-63)、ダノンプレミアムの弥生賞とブラストワンピースの毎日杯の成績はどうなのかが気になるところです。

まずは弥生賞ですが、弥生賞からダービーへ直行した馬は過去10年どころか、過去30年さかのぼっても1頭もおりません。まさに未知なるローテーションとなります。毎日杯から来る馬も非常に少なく、こちらも過去30年さかのぼっても17年のサトノアーサー(10着)と、12年のヒストリカル(18着)の2頭のみとなっております。

参考にするにはあまりに乏しいデータな為、今回はダービーまでの間隔のデータを中心に考察していきたいと思います。以下に、過去30年におけるダービーの間隔データをまとめました。

間隔データ
間隔 1着 2着 3着 4着以下
連闘 0 0 0 2
2週 0 0 0 5
3週 5 8 9 180
4週 0 8 6 89
5~9週 24 14 15 177
10~25週 1 0 0 9
半年以上 0 0 0 2

中8週の毎日杯はまだ好走できる範囲内には当てはまっておりますが、8~9週の成績に絞ると【0-0-0-6】と一気に好走率は低くなります。近い間隔で言えば中7週の桜花賞からのローテーションで勝ったウオッカ、中6週で3着に入線したダンシングカラーなどの好走事例がありますが、依然としてデータとしては信用し難い内容です。

そして中11週の弥生賞ですが、10~25週は【1-0-0-9】とこちらも好走率はかなり低めとなっております。唯一勝っているのが96年のフサイチコンコルドで、3月に行われたオープン特別のすみれSから中11週で挑んでダービーを制しております。体質が弱く、使い込めない弱みがあり、皐月賞は回避しての参戦でした。

20年以上も昔の話ですし、ローテーションや調整法が確立してない時代ですからフサイチコンコルドにもつけ入る余地はあったのかもしれませんが、それでもデビュー3戦でのダービー制覇は異例中の異例。その戦績から、英ダービーを2戦目で制覇したラムタラになぞらえ、和製ラムタラとも呼ばれるほどでした。

このダービーで1番人気に推されていたのが弥生賞の勝ち馬で、プリンシパルSを勝ってダービーへと駒を進めてきたダンスインザダークです。同馬も皐月賞を断念しての参戦でした。ダノンプレミアムと同じくらいの間隔でダービーを制したフサイチコンコルドの例や、皐月賞を回避した2頭(ダンスインザダークはステップレースを使っておりますが)によるワンツー決着という点に限れば、ダノンプレミアムを推せる材料と言えるかもしれませんが、やはり【1-0-0-9】というデータでは心許ないと言わざるを得ません。

8週以上の間隔でダービーに臨んだ馬はほとんどが二桁人気の人気薄でしたし、ダノンプレミアムやブラストワンピースのような強い馬は少なかったので無視しても良いデータとも言えるかもしれません。しかし、一度狂ったローテーションを立て直すのは非常に難しいですし、勝ち馬の予想において出走馬の過去走のローテーションを重要なファクターとしてとらえる方も多いはずです。

実力通りに決まる傾向にあるダービーですが、今回は前例が少ない馬が人気の中心となっているため、慎重になる必要はあると思います。