9番人気という低評価ながら、牡馬クラシック1冠目の皐月賞で2着に入り、波乱馬券の演出に一役買ったサンリヴァル。先頭集団が大きく逃げたため中団から差す、それまでの逃げか番手先行とは異なるスタイルでの競馬になったが結果的には大成功と言える結果になった。デビューから2戦連勝したものの、その後は善戦止まりで勝ちきれないレースが続くものの、皐月賞では新たな面を打ち出すことが出来たようだ。
ただ、それでも勝ち馬のエポカドーロとは2馬身差の完敗を喫しており、これを逆転させるとなるともう一化け必要になってくる。
また、サンリヴァルの他の弥生賞組であるワグネリアン、ジャンダルムにとっては展開が向かないレースとなったため、ダービーで巻き返しがあるとすれば厳しいが、サンリヴァルの成長分による逆転だったとすると、ダノンプレミアムも飛び越えてしまったとも言える。当然横並びで叩きあっての比較ではないため机上の空論でしかないが、非皐月賞組が台風の目となりそうな今年のダービーにおいては、サンリヴァルの皐月賞2着をどう解釈するかが馬券戦術において何よりも重要に思える。
父ルーラーシップがキングカメハメハ系統であり、オークスや天皇賞秋を制覇した女傑エアグルーヴの仔であること、母系には祖母にオークス馬のウメノファイバーがいるなど、東京競馬場の特に2400mという距離にはかなり縁のある血統である。また、血統的には重たい馬場も影響を受けない傾向が予想されるため、稍重だった皐月賞での好走もこれが影響した可能性は大いに有り得るだろう。
東京では水曜から木曜にかけて降ったりやんだりだったが、あいにく予報では日曜日まで雨模様は特に見られない。
実力かフロックか、現段階では取捨の難しいサンリヴァルだが、少々軽視されすぎな嫌いがあるため、このまま配当の盲点となるようなら少なくともヒモにはぜひ抑えておきたい。