今週末は春マイル王決定戦、安田記念が開催される。コースは東京競馬場の芝1600mを使用。コーナーが2か所しかなく、高速決着になり易いコースである。東京競馬場の芝はダービーの週のレースを観ても速い時計が出ていることが分かるが、今年の安田記念は、アエロリット、ウインガニオン、レーヌミノルといった前へ行く馬が揃っていることからも、現時点ではある程度流れると予想。厳しい流れの中でもスピードを持続させ好走してきた馬というのは必然的に注目したい。

メンバーの中で注目しているのは前走のマイラーズCを優勝したサングレーザーだ。超高速馬場の中、ラップ的には前半が速い平均ペース。9番手と後方内目から進め、3～4コーナーをロスなく立ち回り、直線で外に出されるも伸びはジワジワ。しかし、スピードに乗ると序盤は4,5馬身ほどあった差も一気に縮まり、内のエアスピネルを外からあっさり交わすと、先頭で粘るモズアスコットもとらえて完勝。

3走前のマイルチャンピオンシップ・3着も好内容だった。雨の影響が残る稍重でタフな馬場だったが、スタートは10番手と中団から進め、4コーナーできちんと外目に出されるとしぶとく伸びた。最後は抜かれてしまったが、ペルシアンナイトを抜き返そうと鞭に応えてしぶとさを見せた。

キレは無いが、持続力と底力のある一頭だ。安田記念は過去のラップ的にも減速することなくそのままのスピードでゴールへ突入していく傾向が強い。スピードの持続力と、ゴールまでいかに我慢できるかの底力が問われれやすいレースでもあり、まさにサングレーザー向きのレースと言えるだろう。

今年も前へ行きたい馬が多数いるため、例年どおりのレース質になる可能性が高い。悲願のダービー制覇を果たした福永祐一騎手には、今週も引き続き強気の競馬を期待したい。