秋の大舞台への弾みとなる一戦「ラジオ日経賞」が今週末、福島競馬の開幕を飾る。過去10年で1・2・3番人気がそれぞれ2勝ずつを挙げており、例年の傾向を見ると人気上位の信頼度は低めである。
波乱含みの一戦ということで毎年狙い目を探すのが楽しみなレースだが、今年は上位人気の一角を担うレーベンスティールで盤石か。前走の1勝クラスでは、3番手追走から直線上がり3F33秒0の決め手で後続を突き放し、5馬身差で圧勝。デビュー戦では皐月賞馬ソールオリエンスを苦しめる2着に好走しており、能力は上位だ。
デビュー以来4戦全てで先行して上がり3F最速と末脚は堅実。体質の弱さから春のクラシックには間に合わなかったが、未勝利を3馬身半差、1勝クラスの5馬身差でクリアし、デビュー戦以来4戦全てで先行して上がり3F最速。まだ底は見せておらず、先々は大きいところを狙える器だ。
福島コースは初となるが、開幕週の馬場なら先行力と堅実な末脚で勝ち負けは必至に思える。ただ、今週福島は週中、週末と雨の予報が出ており、馬場が渋ってくる可能性が高い。
不良馬場の中山でも2着とタフ馬場は経験しているが、東京向きの馬でタフな小回りの福島となればこれまでとは勝手も違ってくるはずだ。
また、ハンデは56kgと見込まれた印象。他の56kgはオープン実績があり、個人的には55kgが妥当と感じる。それほど前走の内容が評価されたと見ればこの馬の信頼度も逆に上がってくるが、今回のメンバーの中で抜けた能力を持っているかと言われるといささか疑問だ。この1kgを“期待の現れ”と見るか“背負われ過ぎ”と見るかによって、評価は別れそうだ。
鞍上は2走前の1勝クラスで手綱を握った戸崎圭太騎手と再コンビ(2着)。1番人気の期待を裏切る2着で、再度1番人気に推される可能性が高い今度はしっかりと期待に応えたいところだろう。
タフ馬場&見込まれたハンデを克服し、期待に応えることができるかどうかに注目だ。