2024年からは「ジャパンダートクラシック」へと名称が変わり、3歳ダート三冠競走に位置付けられるJDD。南関東3歳クラシックとしては今回が最後の実施ということで記念すべき一戦となる。
今年は無敗の南関東三冠制覇がかかるミックファイアや、兵庫チャンピオンシップ含む3連勝中と勢いにのるミトノオーなど、歴史的な一戦にふさわしいメンバーが集結。
何と言っても注目したいのは、羽田盃、東京ダービーともに他馬を相手にしない完勝を果たしたミックファイアだ。デビューから5連勝で付けた着差の合計は25馬身を数え、南関東同士では明らかにモノが違う内容。JRA勢が相手でも楽しみは大きい。
最大のライバルとなりそうなのがミトノオーだ。こちらを行かせてミックファイアが追走するのか、ミックファイアが行ってミトノオーが追走するのか。奇しくも枠順は隣同士ということで序盤から見どころたっぷりな展開となりそうだ。
中央相手でも通用しそうな気配は十分に感じさせているが、中央の強敵に競りかけられたら案外もろいかもしれないという不安はゼロではないだろう。物差しにされるのは、羽田盃と東京ダービーで2着だったヒーローコールだ。羽田盃の前は中央オープンの伏竜Sで3着に好走しており、そのヒーローコールに0秒8差をつけて勝ったのがミトノオーだ。
レース当日は脚抜きの良い不良馬場で、ヒーローコールは出遅れて自分の競馬が出来ない中での3着だった。タラレバになるが、スタートと馬場が違っていれば結果も変わっていた可能性は十分あるだろう。そのヒーローコールに羽田盃と東京ダービーでいずれも6馬身差で完封していることを考えると、ミトノオーとの差はほとんど無い、もくしくは上回っていると捉えることもできる。
大井競馬もミックファイアを全面的に押し出した特設サイトを作成しており、地元の期待度も高い。個人的には例年のJDDなら素直に中央勢から買っていきたいところだが、有力な地方馬が軒並み回避するなか勝負をかける心意気は応援したく、改革前を南関三冠馬で締めるというドラマを見たいという気持ちは強い。
グランドフィナーレとなる南関クラシックはどのような結末を迎えるのか、歴史的なレースに目が離せない。