【根岸S予想2016】上がり最速馬を探せ!

31日は東京競馬場で「第30回根岸ステークス(G3)」が開催。勝馬にはフェブラリーSへの優先出走権が付与されるということもあり、フェブラリーSを占う意味でも重要な一戦である。

根岸Sは東京のダート1400mで行われる。左回りで高低差2.4mの急坂を含む約500mの長い直線が最大の特徴。本来は逃げ・先行が有利なダート短距離戦だが、このコースは長い直線や3コーナーの下り坂により前の馬が脚を貯める事が難しく、差し・追込みもそこそこ決まる。過去のレースデータの分析により、ある傾向に気付いたので紹介したいと思う。

上がり最速or2位馬が上位を独占

そこまで難しい傾向ではないので気付いている人も多いかもしれないが、根岸Sの過去10年のレースデータを見てみると「上がりの速い脚を使う馬」が上位に来ていることが分かる。この上がりという言葉は競馬用語で、上がり3Fと言ったりもする。上がりはレースにおいて勝負の分かれ目となるラストスパートを争う部分のことを言う。ゴール前ではレースに勝利するために各馬の持ちうる最大限の能力が披露されるので、ゴール前の最後の3F(最後の600m)のタイムというのは馬の能力を掴むために重要なファクターとなりうるのだ。

過去10年、根岸Sで上がり最速の脚を使った馬の成績は【4-3-2-1】、上がり2位の馬の成績は【5-1-1-3】。上がり最速と、上がり2番目のタイムを出している馬が過去10年で9勝をあげているのだ。最後のラストスパートが速い馬を中心に予想を組み立ててみる価値はありそうだ。今年の出走馬の中で過去のレースで上がり最速で走ることが多い馬を3頭紹介しよう。

注目の上がり最速馬「3頭」

アンズチャン(牝5)。通算成績16戦5勝で、16戦中13戦は上がり最速のタイムを叩き出している。勝利につながらないものもあるが、デビューから一度も上がり3位以下になったことがなく、これだけ速い上がりのタイムを出し続けている馬は注意をした方が良いだろう。

マルカフリート(牡10)。通算成績29戦10勝で、10歳と高齢だが29戦しかしていないあたり大事に使われてきたことが分かる。このうち上がり最速を出したレースは11回。10歳ということもあって人気にならなそうだが、最後方から飛んで来る老兵を侮らない方が良さそうだ。

モーニン(牡4)。通算成績は5戦4勝とキャリアはまだ浅いが、上がり最速3回、2位1回と速い脚を使ってきている。これまでは後方からではなく好位から速い脚を使っているが、先行してなおかつ上がりも速いのであれば軽視はできない。

以上、傾向に基づいて3頭の馬を紹介させていただいたが、予想にお悩みなら今年の根岸Sは上りの速い馬を中心に予想を組み立ててみてはいかがだろうか。最後の3Fは手に汗握る追い比べが見れるに違いない。